「しんぺい(いさぶろう)」号 乗車体験

肥薩線乗り鉄の2列車目は、鹿児島県の吉松駅と熊本県の人吉駅を結ぶ普通列車で、北行きはしんぺい号、南行きはいさぶろう号と呼ばれている。進行方向と列車名が違うだけで、車両や内容は全く同じだ。1日3往復されている。列車名の由来は、山縣伊三郎と後藤新平の名前にちなんでいる。

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肥薩線の人吉駅と吉松駅を結ぶリゾートトレインで、熊本県、宮崎県、鹿児島県の3県をまたがって走る。走行距離は35kmと短いが、時間が約1時間15分かかる。各駅で数分づつの停車時間があるからだ。

2号:吉松駅 11:49分 →(肥薩線経由)→ 人吉駅 13:05分

今回はしんぺい号に乗車したが、この区間が峠越えの路線なので景色が雄大で風光明媚でおすすめで、さらに地形に応じた線形がループだったりスイッチバックだったり仕掛けが連発なので、鉄道ファンでなくても大変おもしろい。現在ならば長大なトンネルで山越えしてしまうようなところだが、歴史の古い路線だけに地形に忠実に走っている。
現存する路線で保存状態が良いので、鉄道遺産として観光鉄道として保存していく価値がある区間なのかなと思う(鉄道遺産とは筆者が勝手に呼んでいるが。。。)。

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(引用元:しんぺい号車内設置の観光チラシ)

上記の地図を見ると線形が一目瞭然だが、標高差300m以上の山越えだけに、天気が良ければ矢岳越えの絶景がそこにある。

いさぶろう号としんぺい号は普通列車でありながら、リゾートトレインのため、ほとんどの座席が指定席で、510円の指定席券を予め購入しておく必要がある。筆者の乗車した時は観光シーズンのためか、車両が増結されて3両編成になっていて、なおかつ平日ということもあって大変空いていた。例によって、中国人を多く見かけた。
北行きのしんぺい号の場合、進行方向向きの席はA席とB席である(ボックスの場合。いさぶろう号の場合は逆)。1号車の中央にはフリースペースがあるので、おすすめの車両だ。

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当日乗車したしんぺい2号の入線は、いさぶろう1号が到着しての折り返しになるため、結構早かった。九州の列車は始発駅でも入線が遅いので、この列車の場合は助かった。

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行先標はサボのタイプで味がある。

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整理券機が見えるが、車両回送のための普通列車としての運用があるようで、そのためワンマン運転があって、整理券を発行できるようにしてあるようだ(後述)。

車内の様子は写真のような感じで、ほぼ全席が指定席のボックスシートである。自由席は2号車最前部の運転席の隣にあるベンチシートだけなので、指定席券を買っておいたほうが良い。
SL人吉とは違って、シートピッチを変更していないので、シートの間隔=窓枠で、席からの眺めには問題がない。ただし、各ボックスには大きなテーブルがあるので、足元はそれほど広くない。

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派手すぎずに落ち着いていい感じである。

車内に、こんな図があった。矢岳越えの概要を紹介する地図だ。

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そうこうして、定刻通りに列車は人吉駅に向けて発車した。
この日は運転手のほかに、車掌とアテンダントが乗務していた。
発車すると、自動音声で案内放送がひたすら流れてくる。また、アテンダントからも各スポットでの案内がある。まさに観光列車の真骨頂である。肥薩線がかつては山線と呼ばれ、鹿児島までのメインルートであったことなどが紹介される。

一つ目の停車駅、唯一宮崎県にある真幸駅の古い駅舎には縁起の良い名前にあやかって絵馬などがたくさんかかっていた。この駅にはスイッチバックがあって、ゆっくりと進む。

真幸駅からいくらか進んだ矢岳越えのところで景勝スポットに到着し、列車が一旦停止して写真タイムがあった。乗車した日があいにく雨に降られてしまったので景色は台無しだったが、晴れていれば目の前に霧島連山と遠くに桜島が見えたはずで残念だった。

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次の駅、矢岳駅で熊本県に入る。この駅にはSL資料館があって、D51が静態保存されている。

その次の駅の大畑駅がおもしろい。線形がループ線とスイッチバックが組み合わさったところで、全国でもここだけとのこと。そもそもスイッチバック自体が希少なので、貴重な存在だ。
大畑駅の駅舎には、なぜか名刺がたくさん貼られている。

球磨川を渡ると、間もなく人吉駅に到着する。
人吉の駅前はきれいなのだが、地方都市の例にもれず、人が少なく寂れている。ランチをとれるレストランはいくつかあるようなのだが、駅の目の前には見つからなかったし、駅弁屋さんくらいだった。

ところで、翌朝の朝7時ちょうどに熊本駅前にあるホテルの部屋から駅舎を見たら、なんといさぶろう・しんぺいの車両が止まっている。デジャブかと思ったが、本当だったようなのである。

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車両が熊本車両センターの所属のために、熊本駅まで回送されてくるようなのである。八代駅から人吉駅までの普通列車として、出入り運用としてこの車両が使用されるようだ。

この列車には、機会があったらまた乗車したいと思った。

 
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