連続乗車券の微妙なメリット

連続乗車券とは、連続した2区間の乗車券で、片道・往復乗車券に含めることができないものを指す。発売されているかどうかは鉄道会社によるが、JR以外の民鉄で見かけることは少ないかと思う。
JR各社の場合、旅客営業規則第26条で以下のように定義されている。

(3)連続乗車券
前各号の乗車券を発売できない連続した区間(当該区間が2区間のものに限る。)をそれぞれ1回乗車(以下「連続乗車」という。)する場合に発売する。

したがって、3区間以上の旅程を1組の連続乗車券にすることはできない。

連続乗車券を自動券売機では購入することはできず、駅のみどりの窓口で購入しなければならないので、あまりなじみがないかと思う。

連続乗車券のメリット

連続乗車券のメリットについてはあまり見出すことができないのだが、以下のような場合にはメリットがあるのが確かである。

  • 学生割引の場合、学割証が1枚で済むこと(片道乗車券として買えば通常2枚必要)
  • きっぷの有効期間が2区間通算され、その分長い期間有効になること
  • きっぷを払い戻す場合、払戻手数料が220円(1枚分)で済むこと

あれこれ言っているよりは、連続乗車券の実例(マルス券)を見ていただいたほうがよいと思う。

実例1

区間1:東京都区内→糸魚川
区間2:糸魚川→東京都区内

20160123_renzoku1_20151223

経由:中央東線(塩尻駅)篠ノ井線(松本駅)大糸線
JR線営業キロ:  340.8km   運賃計算キロ:  351.3km
有効期間 3日(片道)

20160123_renzoku2_20151223

経由:大糸線(松本駅)篠ノ井線(篠ノ井駅)信越本線(長野駅)北陸新幹線
JR線営業キロ:  390.5km   運賃計算キロ:  401.0km
有効期間 3日(片道)

この旅程を土日に乗車するのであれば週末パスを使えば十分なのだが(設定のない繁忙期を除く)、乗車日(ピンの祝日)にパスの設定がなかったのでやむなく普通の乗車券を購入したわけである。

上記の旅程の場合は、松本駅と糸魚川駅の間の大糸線の区間が含まれるため連続乗車券の旅程になる。もし大糸線を含まない場合は、東京都区内から東京都区内行きの片道(周回)乗車券となる。

運賃は各区間ごとに算出されるが、有効区間は各券片の合計6日間である。

実例2

区間1:高松(予讃線)→伊予大洲
区間2:伊予大洲→松山

20160123_renzoku1_20160110

経由:予讃線(向井原駅)予讃・内子線
JR四国営業キロ:  243.2km   運賃計算キロ:  243.7km
有効期間 3日(片道)

20160123_renzoku2_20160110

経由:予讃・内子線(向井原駅)予讃線
JR四国営業キロ:   48.8km   運賃計算キロ:   49.3km
有効期間 1日(片道)下車前途無効

この旅程は、片道の旅程が2区間連続している往復の旅程になり切れないものであり、それ故連続乗車券になりうる(上記旅客営業規則の規定そのもののパターンといえる)。

有効期間が2区間とも合計の4日間となるメリットがあるが、2区間目が下車前途無効で、途中下車できるわけではないことに注意が必要だ

補足として、このきっぷの区間、向井原駅から伊予大洲駅までは予讃線の海線と内子線の一方を選択乗車ができる区間で、内子線廻りのほうが若干運賃が安く計算される(ことが多い)。

以上のように、連続乗車券はあまり実用的な乗車券の形態と言えないのだが、鉄道旅行のバリエーションとして頭の片隅に置いていただきたい。




番外編

JR以外の民鉄でも、連続乗車券を発売する会社が中にはある。
希少なケースを体験したので、紹介したい。

首都圏の某鉄道会社なのであるが、営業距離が長いので、使い方によっては連続乗車券が便利な場合がある。この会社のホームページを参照すると、連続乗車券の発売を前提とした運賃計算ルールが掲載されているので、それと分かるのである。

ただし、この会社の規則上は連続乗車券が存在するものの、実務上の煩雑さから、このきっぷを現場ですぐには入手できるとは思えないので、了解いただきたい。
※2016年2月現在。将来制度改定や実務面の理由で発売されなくなる可能性もある。

区間1:栃木→浅草
区間2:浅草→大師前

20160225_t-hojyu_omote

経由:(区間1)日光線、伊勢崎線 / (区間2)伊勢崎線、大師線
営業キロ:(区間1)85.9km / (区間2)12.3km
運賃金額:(区間1)970円 / (区間2)250円 → 合計1,220円
有効期間: 合計2日

一般客にとっては実はほとんどメリットがないのだが、学割を利用する場合は、実は大きな意味がある
この鉄道会社の場合、片道100kmを超える区間では学割が適用されるが、(JRと運賃規則がもし同じであれば)2区間分の連続乗車券が1組としてのカウントなので、学割証が1枚で済むということになる。

個人的には、一般の旅客には連続乗車券を発行する意味はあまり感じられないので、あえて発行する必要はないかと思う。
しかし、今言ったように、2区間とも長距離を乗車するのは稀なケースだが、学割の連続乗車券成立という可能性は排除できない。その場合、当該学割利用者に対して発券拒否はせずに、きちんと対応してほしいと思う

(2017年11月26日 一部修正・加筆)

 
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One Reply to “連続乗車券の微妙なメリット”

  1. 連続乗車券の裏技を駅員に教わりました。

    往路 A駅⇒B駅⇒C駅
    復路 B駅⇒A駅
    (C駅⇒B駅は私鉄乗車)
    の場合、下記のように購入するよう勧められました。
    1区間目 B駅⇒A駅、
    2区間目 A駅⇒B駅⇒C駅

    説明のよると、2区間の切符の使用順序は規定がないそうです。
    往路 復路 を個別で買うより、有効日数が延びるのでうれしいです。

    2区間目で途中下車(B駅)が出来ないのは、残念です。

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