青春18きっぷ「赤券」国鉄時代から発売終了までの変遷

青春18きっぷはJR全線(普通・快速列車のみ)に乗車できる季節限定期間発売の乗車券であるが、歴史の長い乗車券でもあり、筆者も学生時代から長い間利用してきた。
さすがに、本稿では発売当初の「青春18のびのびきっぷ」の時代までは遡れないので、ご了承いただきたい。

常備券販売終了

その青春18きっぷの予め印刷された常備券「赤券」が、2016-17年の冬季シーズンを最後に発売されなくなるということを聞き、結局入手に出かけた。
国鉄時代の発売当初は赤券が当たり前だったのであるが、徐々にマルス端末からの発券が主流になり、現在ではJR西日本とJR四国の一部の駅のみで細々と発売されていたようである。
発売停止のニュースがなんとネットで大きく流れたために、関西地区では赤券入手をめぐる狂騒曲があったようである(ツイッターで赤券と検索すると見えよう)。
そのニュースのURLは、以下の通りである(乗り物ニュース)。

https://trafficnews.jp/post/60335/

しかし、四国地区では早々と売り切れることがなく、余裕で購入することができた。
筆者が向かったのが、2016年12月3日の21時頃の(讃)高松駅であったが、発売しているみどりの窓口では並んでいる人もおらず、平和に購入することができた。ちなみに、きっぷ本体は常備券であるものの、領収書を頼んだらマルス券だったのが印象に残った。
なぜ現在に至るまで赤券が残っていたのかが謎ではあるが、ともかく券鉄的には一イベントであるのは確かだったので、高松までの旅費はイベント代と考えている。

翌朝、やはり高松市内にある予讃線の端岡駅へ。端岡駅でも青春18きっぷの赤券が発売されていたが、端岡駅は地元の人しか利用しないような観光資源のない駅である。それでも駅員がきっぷを発売している駅であり(オンラインのマルス端末はないが、POS端末という発券機はある)、常備券を発売するには似つかわしい駅ではある。

きっぷ売り場には青春18きっぷの常備券発売終了に関する掲示が貼られていた。公式に告知するあたりがJR四国の粋な点である。

折角四国まで赤券を買いに行ったので、本稿では現在から国鉄時代までの青春18きっぷ「赤券」の様式を逆時系列で振り返ってみたい。




終了直前の常備券券面

現在の様式はマルス券と共通であるが、1券片あたり5日間有効であり、乗車日のスタンパーが5つ押されることになる(5回分乗車した場合)。筆者は最近多忙で、2回分使うのがやっとで、大変もったいないことをした。

このきっぷは香川県の(讃)高松駅発行であるが、石川県の(七)高松駅でもわずかに発売があったようであった。筆者がもし暇人ならば両方買ってみたかったが、実現しなかったので残念なことではある。

今となってはおもちゃのような券面に見えるが、しっかり有効な乗車券である。
裏面の注意書きが大変細かく多岐にわたっており、なかなか理解できる代物ではない。

青春18きっぷでは、この注意書きによれば、普通・快速列車の普通車指定席には指定席券を購入すれば、首都圏を走るような自由席のグリーン車に乗車する場合には普通列車用グリーン券を、ホームライナーには乗車整理券(またはライナー券)を購入すれば青春18きっぷが有効に活かせる。しかし、特急列車や指定席グリーン車に乗車する場合には青春18きっぷを乗車券として活かすことはできない。
一部の第三セクター会社の路線や北海道新幹線の一部区間などにも条件付きで乗車できるなど、このきっぷの現在の使用条件はおそろしく複雑である。

歴代の青春18きっぷ常備券券面

ここら辺で、古き良き時代を回顧してみたい。

以下の券面は、1992(平成4)年JR西日本金沢駅発行分のものである。その頃は、まだ表紙が存在し、1日1券片の5枚綴りのきっぷであった。

表紙にはバーコードが表示されている。
第1券片は次の通りであるが、書体の表示がかなり粗い。

筆者は個人的には、このような1日1券片のものが好きだった。券番には枝番がある。
裏面には注意書きがあるが、現在のものよりはかなりシンプルである。

さらに遡って、国鉄時代末期の、1987(昭和62)年春、国鉄最後の青春18きっぷの券片である。表紙は、上述の金沢駅発行分と大差はない。

券面が国鉄全線となっているのが、今となっては味わい深い。この頃は筆者も途中下車印を押してもらって楽しんでいた(現在は、かえって券面を汚すので、押してもらうのは嫌なのであるが)。

国鉄の地紋が味わい深く、書体の印字も明瞭できれいだ。名券だと感じる。裏面の注意書きには、連絡船を示唆する単語があって、時代を感じる。

青春18きっぷは年齢を問わず万人に利用される商品であるが、優れた商品性ゆえに、今後の動向が気にはなる。

 
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