「HIGH RAIL」2号乗車体験【昼の部】

2017年7月からJR小海線で走り出したリゾートトレイン、「HIGH RAIL」(ハイレール)号に乗車する機会がようやく得られたので、筆者なりの視点で体験を語りたい。JR小海線は、小淵沢駅(山梨県北杜市)から小諸駅(長野県小諸市)までを結ぶローカル線である。
本稿では、昼間に走るHIGH RAIL 2号(小諸駅→小淵沢駅)の様子を扱うことにする。
列車に乗車するまでの予約などの事前準備、実際に乗車した時の様子や印象をご紹介する。

HIGH RAIL号の概要

HIGH RAIL号は、小諸駅と小淵沢駅の間を週末を中心に一日1.5往復走る列車で、そのうち1往復が昼間に走り、0.5往復分が夜に走る(冬季は昼間と夜間0.5往復づつで1往復)。
全国のJR線内でも最も標高の高いところを走る路線で、それが列車の名前に反映されている。キャッチフレーズは、「空にいちばん近い高原列車の旅」である。

2017年7月1日デビューと、全国のリゾートトレインの中では後発であるが、その分今までのリゾートトレインの運営ノウハウがうまく反映されて、手の届かないかゆいところまでサービスが行き届いているという感じである。

(JR東日本長野支社 HIGH RAIL販売パンフレットより一部引用)

列車の予約購入・事前準備

この列車に乗車するにはあらかじめ旅行商品の日帰りツアーとして申し込むか、乗車券と指定席券を購入しておかなければならない。この列車のいいところは、旅行商品を購入しないと乗車できないということはなくて、乗客それぞれのニーズに合わせて購入方法が選べるところである。

  • 旅行商品として購入(列車乗車+食事のセット)
    びゅうプラザなどで日帰りツアーを申し込む形をとる。今のところは、2名以上からでないと申し込めない。
    ツアーには、列車に乗車するための運賃・料金、食事(時間帯によってお弁当かデザート)が含まれる。
    首都圏や長野県内からの往復がついているプランと、この列車だけの区間を乗車する分のプランとがあって、都合によって選び分けられる。
  • 乗車券と指定席券を購入
    指定席券は1か月前から発売される。席番表はJR長野支社の公式ホームページを参照してほしいが、席の配置が普通の列車と違って独自の配列なので、あらかじめ調べてからできれば駅のみどりの窓口で席番を指定して購入したい。とはいっても定員が少なくて席がとりにくいので、えきねっとで事前予約しておいた方が安全だと思う(その場合、席番の指定はできない)。

1号車は1人掛けのシングルシート、2人掛けのペアシート、4人掛けのボックスシートがあるが、ペアシートの相席は厳しいので、ペアシートは2席単位で購入した方がよい。
2号車は普通の列車の座席配列だが、窓のサイズと席のシートピッチが合っていないので、席によっては外の景色が見えないところがある。非のつけようのない列車なのだが、一つだけ欲を言えば、窓のサイズとシートピッチを一致させてほしかった。

指定席券は、1号車と2号車のどの座席でも、1席820円である。普通の指定席券(520円)よりも高いので注意されたい。
この列車のこれまた良いところは、指定席券だから2号車と限らない点である。1号車の方が明らかに座席配列がよいのだが、タイミングによっては指定席券でも1号車が取れるときもある。他の列車ではそうはいかないので、おトクな感じでgoodである。
(筆者の推測だが、旅行商品の手仕舞後に1号車の席が空いて、取れることもあるのではないか。)

  • オプショナルプランで食事を堪能
    乗車券と指定席券で乗車する場合でも、食事だけをオプショナルプランとして申し込み可能である。これは、一人でも申し込めるが、インターネット予約限定の点というところを留意したい。

旅行商品やオプショナルプランの申込期限(業界用語でいうところの手仕舞)が、出発日の5日前なので、早めに申し込みたい。筆者は恥ずかしながら、この情報を知らないで、準備不足で乗車することになった。

  • WIFI機能の付いたスマートフォンを準備する
    これは、スマートフォンをお持ちの方限定だが、車内でオリジナルのWIFIコンテンツを楽しめるので、スマートフォンとモバイルバッテリーを忘れずに持参したい。車内にコンセントがないので、充電することはできない。




小諸駅から2号に乗車した

2号:小諸駅 14:22分 →(JR小海線)→ 小淵沢駅 16:54分 … 夏季・秋季の時刻。冬場は時刻が異なる。

小諸駅は、JR小海線の終点で、第三セクターのしなの鉄道の駅である。東京からだとアクセスが良くないので、始発乗車にこだわらない限り、途中の佐久平駅から乗車した方が便利である。
長野方面からは、しなの鉄道を利用することになる。

改札口には、臨時列車としての手作りの案内があった。

14:09分に列車が入線。22分の発車まで13分間と、せわしなかった。

車体側面の行先案内が「臨時」の表現で、見た目がよい。

車内への出入りは2号車の1か所のみで、アテンダントさんが出迎えてくれる。
ドア近くのデッキの部分に、ポストカードとWIFIの利用案内があるので、忘れずにゲットしてスタンプを押したい。

車内の様子(2号車と共用部分)

筆者は2号車に乗車した。本稿では、2号車の様子をご紹介したい。
2号車の座席配列は普通の特急列車と同じ4列のリクライニングシートであるが、1人掛けの座席が3席分ある。2人掛けの座席は18席分なので、早めにおさえたい。

普通車としての設定ということもあるのか、窓枠と座席の配列が一致していなくて、景色が見えずに柱しか見えない席があるので、注意されたい。これは、個人的には、窓枠に座席をゆったりと合わせて、指定席グリーン料金など料金を高めに設定すればよかったのかなと思う。
元の車両(キハ110系)を改造してこの列車に仕立てあがっているので、その宿命か。

2号車の運転席寄りにあるギャラリーは、この列車の力作である。円形の室内の壁は、図書館のように星に関係する本が置いてある。

天井はミニプラネタリウムになっていて、春夏秋冬の星座パターンを表現できる。夜の部の星空号では、ここで星座の説明会が行われる。

本稿では1号車の座席については省略するが、1号車の奥には飲み物やグッズが買えるカウンターがある。アテンダントさんは途中の中込駅までは1人で、中込駅からは2人体制になってサービスしてくれる。

2号車にある洋式のトイレは新しく改造されていて、とてもきれいだった。

WIFIコンテンツについて

用意してきたスマートフォンで、車内限定のオリジナルコンテンツを楽しむことができる。
その設定方法が、車内の入口のデッキに置いてあるので、忘れずにもらおう。

星座や沿線の案内などのコンテンツを楽しめる。
裏面に接続先のURLが書いてあるが、当日車内で確認してほしい。

スマートフォン上で、車内のWIFIに接続するが、WIFIからは外部のインターネットには接続できなくなる。
また、スマートフォンのセキュリティレベルが弱くなるので、留意されたい。(以下画面は、iPhoneの場合である)

WIFIにつながると、車両先頭と最後尾の車載カメラからの映像が、どの席に座っていても楽しめる。
ずっと見ているとバッテリーが減るので、モバイルバッテリーを忘れずに。

小諸駅を発車してからの道中

小諸駅を出発して時点では鉄道ファンの乗客が多く、途中の佐久平駅では一般の乗客が乗り込んできた。この日の座席は満席のはずだが、ところどころに空席が目立った。どうやら、指定席券を買っても乗らない人がいるようである。

小海線の基地である佐久市の中込駅では、JRの職員が総出で出迎えてくれた。乗客へのおもてなしとして、この日はリンゴジュースとアルクマのキャンディーが無料で配られた。

中込駅から南牧村の野辺山駅までは地味な風景なところをゆっくり走っていくので、景色のハイライトはあまりなくて、少し退屈ではある。

道中のハイライトである野辺山駅では19分間停車して、小休止である。標高1345mの最高地点の駅である。

野辺山駅を発車して山梨県との県境まで至ると、JR線の最高地点の表示が右手に見えてくる。列車の名前にもなっている1375mの地点である。

山梨県に入ると外も暗くなり、ひたすら小淵沢駅に向けて駆け下っていく。定刻通りに小淵沢駅に着いた。

おわりに

後発のリゾートトレインとして、商品性の高い列車として仕上がっていて、ほぼ突っ込みどころもない素晴らしい列車である。車両やコンテンツなどのハード面、職員やアテンダントさんのサービスなどソフト面での両面で充実していて、楽しい時間を過ごせた。

事前の手配と準備をしっかりして現地に出かければ、今までの列車とは違った楽しみ方ができるかと思う。

夜の部の列車である、HIGH RAIL星空号の乗車体験は、コチラ

「HIGH RAIL星空」号乗車体験【夜の部】

 
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