まだまだ手売りきっぷが健在:東武鉄道のお話

本稿では、久々に手売りきっぷのお話を展開したい。
鉄道における出札業務は端末による自動化・合理化が当然であると一般的には思われているかと思う。

ところが、首都圏でも最近きっぷを手売りで発行する場面を見かけることが多くなってきた。
その中でも、首都圏最大の路線ネットワークを持つ東武鉄道は輸送形態が多様なだけに、発行されるきっぷも端末券から常備券・補充券まで、いまだに様々で、種類も多様である。実は補充券の宝庫であり、紙券ファンにとっては興味深い鉄道会社である。

本稿では、東武鉄道の手売りきっぷ(補充券)の最近の発券例をちょっとだけご紹介することにする。
紙券ファンに対する風当たりがとにかく強く、あまり歓迎されない。出札職員の人たちとのやり取りが負担なのが事実で、その分体を張った趣味なのであるが、根強いファンが多いのも事実である。
以下紹介するきっぷはすべて正当事由の発券で、趣味発券として切ってもらったものは1枚もない。ただし、端末導入で将来的に自動発券化される可能性、または委託廃止の可能性があることをお含みいただきたい。

東武ワールドスクウェア駅

2017年夏に開業した東武ワールドスクウェア駅(栃木県日光市)は、テーマパークである東武ワールドスクウェアの最寄り駅として特急電車やSL列車も停車する駅だが、実は無人駅である。

鬼怒川温泉駅と小佐越駅の間にできた駅で、運賃計算的には小佐越駅と同じ扱いになるという、一般にはわかりにくい仕組みになっている。

それと、東武ワールドスクウェアが開園時間中で観光客が多く乗降する日中の時間帯だけ全列車が停車するのだが、きっぷの自動販売機が置かれておらず、駅できっぷを購入することができない。

窓口もカーテンで閉められているのだが、乗降車駅証明書という紙片を発行していて、乗車前にとっていかないといけない。ICカードで乗車するのが本当はいいのだが、持っていない場合は、その乗降車駅証明書を持っていないと、降りる駅でもめることになるので注意していただきたい。

この乗降車駅証明書をもって特急電車に乗車することも十分にありうることで、その場合には車掌に申し出て、運賃と特急料金を精算しなければならない。
その時に以下のような車内特急券が発行されるが、席の指定がされなかったので、要注意である。(この場合、座席指定された特急券を持っている人に席を譲らなければならないのが不利である。)

きっぷの裏面にはその旨書かれている。

駅の案内では、東武ワールドスクウェアの営業時間帯には、入口のチケット売り場できっぷを購入することができるとある。




東武ワールドスクウェアでのきっぷの委託販売

これは、東武ワールドスクウェアへの来園者の便宜を図るためのサービスというのを、一応お断りしておきたい。
したがって、パークを楽しんでからの帰りのきっぷを購入するというふうに考えてほしい。(往復乗車券は扱っていないとのこと)
筆者はこのパークを2018年2月に訪れたのだが、帰りのきっぷを持っていなかったので、帰りのきっぷを買ってみた。

駅の外側にはこのような案内があった。

チケット売り場の一角にある帰りのきっぷ発券窓口には、空席照会用のパソコンが1台あるだけで、端末券を発券できる機器がないため、受け取るきっぷは手発行されたものになる。
そのため、きっぷを作る時間がかかることを承知しなければならない。

実際に買ってみたのが、東武ワールドスクウェア駅からSL大樹6号に乗車して下今市駅まで行き、特急のきぬ146号に乗り換えて、浅草駅まで戻るきっぷである。

乗車券は浅草駅まで通しの補充片道乗車券である。色は水色で、東武鉄道独自の地紋が健在である。

裏面の案内からは、JR東日本への連絡運輸が想定されている。日光・きぬがわ号対策か。

SL大樹6号の座席指定券は、出札(特別)補充券での発券。パソコンで座席を割り当てて、補充券に情報を転記して発行という感じである。事由欄は、「座指券」と表記されている。

裏面を見ると、これもJR東日本への連絡運輸の想定で、補充券自体の版数も最新のものと思われる。

きぬ号の特急券も出札補充券での発券。

蛇足だが、こんなものもある。
通常の乗車券は、必ず小佐越駅発着となるが、鬼怒川公園駅行きは運賃計算の例外があり、このような券が例外的に成立する。

余談ながら…

余談だが、東武(Tobu)はとうふ(Tofu)を連想し、きぬは絹ごし豆腐を連想するのは私だけだろうか(笑)
くだらないオチで申し訳ないが、手売りのきっぷについては、節度を持って発券を依頼し、購入するようにしたい。

 
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