「紅葉いろは日光」号 乗車体験

栃木県宇都宮市のJR宇都宮駅と日光市のJR日光駅を結ぶ、延長40km強のJR日光線。
日光・鬼怒川の足としては東武日光線・鬼怒川線が優勢なため、JR日光線は目立たない存在であるが、ジャパンレイルウェイパスなどのフリーきっぷを持つ外国人には支持されている路線である。

そんなJR日光線に走っている車両は、通勤型の205系のものであるが、1編成だけきれいに改造された「いろは」編成というものがあって、観光客向けの内装になっている。

2019年11月最初の連休、上記のいろは編成の205系電車で、日光駅から宇都宮駅を経由し、さいたま市の大宮駅まで運行する臨時列車が、「紅葉いろは日光」号として運行された(下りは川越駅ー日光駅)。筆者は、連休最終日の上り列車にJR日光駅から乗車したので、その体験をご紹介できればと思う。

列車の概要・乗車するのに必要なきっぷ

2019年11月上旬の連休に運行された「紅葉いろは日光」号。
下りの列車は、午前中の時間帯に、川越線の川越駅から大宮駅を経由して、JR日光駅までの運行だった(宇都宮駅は運転停車)。
そして、上りの列車は日が暮れてからの夜間にJR日光駅から大宮駅までの運行だった(同じく宇都宮駅には運転停車)。

連休最終日の4日の予約状況を数日前に見たところ、日光行きの下り列車ははやくも満席だったが、大宮行きの上り列車は当日まで空席が充分ある状況だった。筆者の主観だが、列車が東京都内に入らずに大宮駅で運行を打ち切るパターンになっているのが、列車の設定としては中途半端に感じた。

この臨時列車に乗車するのには、フリーきっぷを含む乗車券と、全席指定席のために指定席券が必要であった。ボックスシートの座席だけの発売か、ロングシート部分を含めた座席の発売だったかは謎である。

JR日光駅から上り列車に実乗!

(上り:9822M/9522M)日光駅 19:11分 →(JR日光線・宇都宮線経由)→ 大宮駅 21:33分

この列車に乗車するためにJR日光駅に着いたのは、連休最終日4日の18:30分頃。日が暮れて、すっかり暗くなっていた。
JR日光駅の駅舎のライトアップがとてもきれいである。外国人を中心とした多くの乗客がこの駅舎の中に入って行って、先発の普通電車に乗車していった。

駅舎の入口には、木製の板で、「日光駅」の表記が。昭和初期か大正時代にタイムスリップした感じだった。

駅の入口の目立たない場所にスタンドボードがあって、今回乗車する臨時列車、紅葉いろは日光号の空席がまだまだあるというアピールをしていた。
しかし、東武特急が都内に直通しているから、存在感がいまいち弱い。

先発の宇都宮行き普通電車が発車した18:55分頃、駅の構内は人がまばらとなった。今度の発車がこの臨時列車という電光表示が出た。駅内の留置線から、いろは車両が入線する直前の時間帯だった。

車両の入線までの束の間に、駅のホームを見学。
駅名標がレトロ風で、JR日光線が観光路線というアピールを感じる。
この駅名標の近くには、貴賓室の入口がある。

いよいよ臨時列車の車両が入線。
車両の先頭と末尾の部分には、紅葉いろは日光号の大きなヘッドマークが掲げられていた。紅葉時期の華厳の滝をデザインした季節感あるものである。

各車両の側面にある行先表示板の上に、紅葉いろは日光号のオリジナルの行先表示が貼ってあった。手作り感が満載である。

紅葉いろは日光号の車両の外面を見ていきたい。
元の車両は205系600番台の通勤型車両。元々4ドア車だったのだが、中間のドア2か所をふさいで、2ドア車に改造してある。外面の改装が難しいのだろうか、もともとのドア部分が目立ってしまっている。

いろは車両のロゴマーク。
日光いろは坂と、ひらがなの「い」がイメージされている。マークとしては地味な部類に入るかと思う。

それでは、2号車のドアから車内に入っていきたいかと思う。

ドアの周辺の座席はロングシートで、通勤型車両の面影が残っている。車両の中心のほうにボックスシートが配置されている。座席番号は、ロングシートの部分を含めてすべての座席に振られている。

車両の端の部分は優先席。側面にある車両番号の表示で、205系600番台の車両だと分かる。いろは車両が普段は普通電車として使用されているので、このような座席の配置が合理的だと思う。

ロングシートとボックスシートの間には荷物置き場が配置されていて、外国人を中心とした観光客に配慮されている。

車両の中央に配置されたボックスシート。2人用のボックスシートと4人用のボックスシートが並んでいて、ゆったりとした座席の設計になっている。
こちらは2人用のボックスシートで、シート自体の作りが大きい。

こちらは4人用のボックスシート。シートの作りが大きいため、窓枠とシートのピッチが一致していなく、座席に座っていてよく景色が見られない場所があるが、致し方ないところだろうか。

4号車にあるトイレがこの日は故障していて使えなかった。2時間の道中、トイレに入れない状態が続いてしまった。

車内の見学が終わり、席に座ったところで定刻となり、大宮駅に向かって出発した。
夜間の大宮行きという商品設定の悪さと、広報不足の2点が重なって、乗車していた乗客は、4両編成全体で鉄ちゃんばかり10人ほどという少なさだった。

JR日光線の区間は爆走していたが、途中鶴田駅と宇都宮駅でそれぞれ10分間程度ずつ運転停車。宇都宮駅の駅名標も大正・昭和ロマンのレトロ風だった。

宇都宮線に入ってからも大宮駅に向けて爆走状態。小山駅で少し乗客が乗ってきた他は、車内はすいたままで大宮駅に到着した。

乗り心地は比較的良かったのだが、東京都心まで直通しない不便さと夜間遅い時間のダイヤという2点で商品としての需要が起きないケースに感じられる。
臨時列車を仕立てればすぐ満席になるという時代も終わっているのかもしれない。

 
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