「サフィール踊り子」号乗車体験(グリーン個室)

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東京から伊東駅を経由して静岡県下田市の伊豆急下田駅を結ぶ、全車グリーン車の特急サフィール踊り子号。豪華な列車で、上質の空間と時間を楽しむことができる。

2020年3月から運行開始した列車であるが、運行開始からちょうど1年経った2021年3月になって、筆者も念願のこの列車に乗車することができた。

本稿では、サフィール踊り子号に乗車するために必要なきっぷの買い方、伊豆急下田駅から東京駅まで向かうサフィール踊り子4号の4人用グリーン個室に通しで乗車した体験をご紹介したい。

サフィール踊り子号の概要・きっぷの買い方

サフィール踊り子号には、東京駅から伊東駅を経由して伊豆急下田駅を結ぶ列車と、新宿・渋谷駅から伊東駅経由で伊豆急下田駅を結ぶ列車がある。

全車グリーン車の指定席で、3列シートの一般のグリーン車、2列シートの豪華仕様のプレミアムグリーン車(20席)、そして4人用と6人用のグリーン個室(各4室づつの計8室)で構成された8両編成の列車である。自由席はなく、全車指定席のため、乗車するためにはあらかじめ特急券を購入しておく必要がある。

【サフィール踊り子号特急券・グリーン券の購入日時】

他のJRの列車同様、乗車日の1か月前午前10時00分から列車の特急券・グリーン券の購入が可能である。

一般のグリーン車についてはネット上のえきねっとで予約購入ができることから、乗車日の1か月と7日前の14時00分から事前予約が可能である。しかし、後述するプレミアムグリーン車とグリーン個室についてはネットで購入できないため、JRの駅に出向く必要がある。

プレミアムグリーン車のきっぷは、みどりの窓口の他に駅の指定席券売機でも購入可能であるが、購入可能な時刻が10時10分からとタイムラグがあるため、特に繁忙期は有人のみどりの窓口で購入すると良いと思う。また、グリーン個室は合計で8室と数が限られるため、かつ有人のみどりの窓口でしか購入できないため、乗車1か月前の10時打ちでの購入をお勧めする。

【サフィール踊り子号の座席の設備】

全車グリーン車の座席であるが、その中でも3種類の座席のグレードがある。

列車編成の号車・設備

● プレミアムグリーン車

横2列の座席で豪華リクライニングシートの、一段上級のグリーン車で、合計20席の設備である。新幹線のグランクラスに似た座席であるが、アテンダントによる飲食提供は特にない。

料金体系は、乗車人数分の乗車券及び特急券、加えてプレミアムグリーン車のグリーン料金がかかる。なお、グリーン料金については繁忙期や閑散期、通常期のシーズナリティがなく、特急料金およびグリーン料金は年間での料金変動はない(全設備共通)。

1号車に位置しており、先頭部分は展望車両である。伊豆急下田駅行きの下りの列車において、1号車1番AB席は最前部を眺められる良席であるので、乗車1か月前の10時打ちで席番指定を要望しての購入をお勧めする。

● グリーン個室(4人用・6人用)

2号車と3号車にあるグリーン個室、各車両に4人用の個室2室と6人用の個室2室づつがあり、合計8室の設備である。提供座席の数が少ないため、乗車1か月前の10時ちょうどでの購入をお勧めする。

料金体系は、乗車人数分の乗車券及び特急券、そして1室単位でのグリーン個室のグリーン料金がかかる。1室のグリーン個室料金を出せば、1名でもグリーン個室を利用することは可能である。

グリーン個室では、カフェテリアから飲食物がデリバリーされるので、車内でおいしいものをいただきながらの旅を満喫できるはずである(2021年4月から。社会情勢によっては、サービス停止があり得る)。

● (一般の)グリーン車

5号車から8号車が一般のグリーン車座席で、横3列のリクライニングシートである。豪華さの中にもカジュアルさが感じられ、気軽に利用できる設備かと思う。

料金体系は、乗車人数分の乗車券及び特急券、グリーン料金が必要である。

東京駅・新宿駅寄りの8号車は、上り列車において最前部の号車になり、展望車両である。席番で1番のA-C席は最前部を眺められる展望座席であるので、お早目の座席確保をお勧めする。

※ 8号車の席番は、一般的には下り方面の座席から1番、海側の座席がA席となっているが、サフィール踊り子号の8号車はその法則が該当しないようである。

【グリーン個室に乗車する場合のきっぷの様式】

購入したグリーン個室のきっぷ、人数分の乗車券と1枚の特急券・グリーン券で構成されている。個室のグリーン料金は何人で乗車しようと1室分の料金、特急券は人数分の合計料金が表示されている。個室のグリーン券に限ってはマルス12cm券である。

特急券・グリーン券とは別に、乗車人数分の乗車券も必要である。1泊2日で伊豆急下田を訪れ、往復とも在来線の東海道線を利用するのならば、南伊豆フリー乗車券がおトクだと思う。

カフェテリアについて

4号車にはカフェテリアの車両があって、ミニラウンジで休息したり、イタリアン料理を予約制でいただくことができる(2021年4月より、従前のヌードルバーからメニューが変わり、イタリアン料理が提供されるようになった)。食事はウェブで事前に予約して利用できる形だが、社会情勢によっては提供されない可能性があるので、公式の情報を参照されたい。

筆者が乗車した時には政府の緊急事態宣言が発出されている時期で、残念ながら食事が提供されない状況であった。

サフィール踊り子4号にいざ乗車!

いよいよ、始発の伊豆急下田駅からサフィール踊り子4号に乗車した。

4号:伊豆急下田駅 16:34分 →(伊豆急行線、伊東線、東海道本線経由)→ 東京駅 19:20分

乗車したのは、2021年ダイヤ改正の初日で、ちょうど185系踊り子号の運行が終了した翌日だった。踊り子号に自由席がなくなり、全車指定席になったタイミングである。政府による緊急事態宣言が発出されている中、平素であれば多くの人でにぎわう伊豆急下田駅の改札口も乗車しようとする人が少なく、がらんとしていた。

出発時刻30分前のホームに入場させてもらい、普通列車の車両と並んでいるサフィール踊り子号の車両を撮ることができた。車両自体は早くから入線しているが、ドアが開くのは改札が始まる16:20分頃である。

伊豆急下田駅改札口の発車案内板。東京に戻る特急踊り子号とサフィール踊り子号の最終列車が、今回乗車したサフィール踊り子4号である。臨時列車がない限りは定期列車の最終で、乗り遅れたら普通列車で帰るしかない。

車体に刻まれたサフィール踊り子号のロゴマーク。塗装がまだきれいで、光に反射している。

サフィール踊り子号の車両探訪

始発駅での発車までの合間を縫って、列車の各設備を探訪してみた。

1号車は、プレミアムグリーン車。グリーン車マークの左側にある宝石のロゴマークが高級感をあおる。

車内の様子。1列2席の座席で定員が20席の至福の空間である。暗色でまとめられた重厚かつ上品な空間である。

伊豆急下田駅方の先頭部分。下り列車で運行される場合、1番AB席からの全面の眺めは最高だと思う。

各座席はシェル型で、前の人が座席をリクライニングさせても気にならない設計である。

2号車と3号車はグリーン個室。山側に配置された通路には天窓があり、明るい。

6人用グリーン個室の座席配置、海側に向かっており、相模湾の風景を楽しめるようになっている。壁面には装飾がある。

違うアングルで見た6人用個室。定員の6人で乗車すると、個室内は狭さを感じるかもしれない。

筆者が実際に乗車した4人用のグリーン個室。基本的には6人用個室と同じインテリアであるが、座席配置だけ異なっている。

違うアングルで見た4人用個室。オーソドックスな座席配置であるが、本革のシートが高級感がある。

山側に鍵のかからないドアがあり、通路から個室の中をのぞける仕様である。ドア側の壁にあるミニテーブルに定員分の電源コンセントがある。衣類をかけるハンガーがないのが残念である。

丁寧な装飾が施された壁面。写真右側には2段のトレーがあり、個室の外から飲食物のトレーを出し入れできる仕様になっている。

4号車のカフェテリア。飲食のサービスが提供されていなかったので、厨房はがらんとしていた。アテンダントさんが2名乗務していたがサービスが提供されていないので添乗しているだけで、手持無沙汰な感じだった。

カフェテリアのミニラウンジ部分。茶系の落ち着いた色使いである。

8号車の一般のグリーン車車両。1列3席の座席配置であるが、他の列車のグリーン車と比較すれば、サフィール踊り子号の高級感が十分感じられるかと思う。最前部は展望座席である。リクライニングシートには全席電源を取るためのコンセントが配置されている。

トイレは最新のウォシュレット付きで、大変清潔である。壁に据え付けられたウォシュレットの操作ボタンもかなり高機能である。

列車は、定刻の16:34分に伊豆急下田駅を発車。伊豆急行線内は特急列車の停車駅にこまごまと停車しながら伊東駅に向けて走っていった。車両が製造されてから1年少ししかたっていないためか、乗り心地が大変よく、乗車していた3時間弱の時間が短く感じられた。

個室からは、だれにも邪魔されない相模湾の風景を堪能できた。

伊東駅でJR東日本の乗務員に交代するため、5分間の停車時間があるので、一度ホームに出て外の空気を吸った。

伊東駅を出発してから途中停車したのは熱海駅、横浜駅、品川駅で、東海道線内は疾走した。途中熱海駅で乗り降りがあったが、概ね静かな車内であった。東京駅に定刻に到着して、上質な空間での乗り鉄の時間が終わった。

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