「藤の花観ナイト」号乗車体験♪

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毎年4月後半からGWにかけて盛りを迎える藤の花を楽しめる、あしかがフラワーパーク(栃木県足利市)に向かうJRの臨時列車が多く運行される。2021年のGWも例によって臨時列車が運行された中で、筆者はパークの夜の部を楽しめる時間帯に走る「藤の花観ナイト」号に乗車したので、その時の体験をレポートしたい。

「藤の花観ナイト」号は、武蔵野線の吉川美南駅(埼玉県吉川市)から大宮駅(さいたま市)を経由し、途中小山駅を通って両毛線のあしかがフラワーパーク駅(栃木県足利市)に向かう快速列車である。列車の名称は相当面白おかしくヒネられているが、夜の藤の花を観に行く列車という使命をよく表現しているなと思う。

同パークに向かうには、東武伊勢崎線の足利市駅を利用するのが最も便利であるが、JR両毛線を利用するとパークの目の前にある駅を利用できるのがメリットである。今回乗車した列車をはじめ、JRの臨時列車に乗車すると1本の列車で楽にパークに向かうことができる。

休前日(平日)の午後に運行されたこの列車、休日午前に都心から出発する臨時列車「足利大藤まつり号」の商品性にはかなわない列車であるが、なかなかにおもしろい体験ができた。

用意したきっぷ

快速列車の「藤の花観ナイト」号は、例によってJR東日本の臨時列車にありがちな全車指定席の列車で、乗車するにはあらかじめ指定席券を購入しておかなければならない。当日駅では「あらかじめ駅で買った指定席券が必要です」とアナウンスされていたが、指定席券を持たずに構わず乗車する人が後を絶たないので、考え抜かれた苦肉のセリフであるように思われる(営業規則上は空席があれば車内で指定席料金を払って乗車できなくはないが、そんな飛び込みの乗客が多く出てしまうと、全車指定席である意味がなくなってしまうので、無理はなかろう)。

筆者が乗車した4月30日の列車は往復とも満席にまではなっていなかったので、直前でも指定席券の購入ができた。指定席券の購入に関しては特筆すべき点は特にないが、ネット予約のえきねっとでは、シートマップから席番を指定しての予約が可能だった。

指定席券とあわせて用意する乗車券、定期券では乗車できないと案内されていたので、普通に乗車券を購入するかICカードで乗車する必要がある。4月30日は「休日おでかけパス」が適用される日だったので、大宮駅以南から往復で乗車する場合は料金的におトクなきっぷである。

往路「藤の花観ナイト」号でパークへ

9531M:吉川美南駅 14:14分 →(武蔵野線、宇都宮線経由)→ 小山駅 15:35分
9470M:小山駅 15:40分 →(両毛線経由)→ 足利駅 16:35分
※ 小山駅は運転停車のため乗降不可

この列車の始発である武蔵野線の吉川美南駅に筆者が到着したのが、列車の出発時刻の30分前。

列車に乗車しようとホームに向かおうと思ったら、吉川市のイメージキャラクターである「なまりん」が駅長さんと一緒に立って、グリーティングをしていた。筆者も駅長さんと一緒に記念写真を撮ってもらったが、駅員さんから親切に声をかけてもらえた。列車の出発の演出がまさか武蔵野線の小駅で行われているとは思わなかったので、JR大宮支社のスタッフさんたちのモチベーションの高さに感服したものである。

駅のコンコースに置かれた手書きのボード、カフェの入口に置かれるボードのような手作り感が表現されていて、創意を感じられた(このような演出が大宮駅でもあったら盛り上がるだろう)。

筆者がなまりんと記念撮影した直後に、この列車の編成である253系の赤い車両が2番線ホームに入線した。平日午後にもかかわらず、飛び石連休の谷間からか、この列車目当ての鉄道ファンたちが多く集まっていた。このような臨時で走るスポットの列車が一般の人たちにはなかなか知りえないので、どうしても鉄道ファンの乗り鉄たちが乗客の主流になってしまうのである。

列車の行先表示板。まずは列車名が表示され、

発車時刻と行先である足利が続けて表示されるパターンだった。

列車の進行方向末尾の運転席の横には記念撮影用の藤色のボードが設置されていて、なかなかにハイテンションだった。

列車の行先表示は「臨時」であった。

列車は6両編成で、座席はリクライニングシートである。臨時の快速列車用の座席からか、ヘッドカバーが取り付けられていない。座席の間隔であるシートピッチが広めになっていて、例によって座席の位置と窓枠の位置が一致していないので、座席によっては車窓を眺めにくいところがある。どの席番だったら問題ないか特定できないのが残念なところである。

列車の出発時刻になり、定刻に発車。なまりん、駅長さんとスタッフさん一同がお見送りしてくれた。

吉川美南駅を出発してから途中停車したのが、越谷レイクタウン、南越谷、南浦和、大宮、蓮田、久喜駅。途中小山駅で列車番号と乗務員が変わって、あしかがフラワーパーク駅までノンストップだった。

武蔵野線内の駅でぼちぼちと乗客を乗せて、大宮駅以降ではあまり乗客が乗車することなく、静かにあしかがフラワーパーク駅まで向かった。

武蔵野線と宇都宮線内は順調に走ったものの、両毛線内に入ってから列車交換のための運転停車が多く、待ち合わせ時間が列車の所要時間を延ばしていた。目的地のあしかがフラワーパーク駅の一つ手前の富田駅で15分間待ち合わせたのが、率直なところ残念だった。ダイヤ設定の難しさは、臨時列車の宿命としておきたい。

パークを後にして復路「藤の花観ナイト」号に乗車

9473M:足利駅 19:23分 →(両毛線経由)→ 小山駅 20:19分
9532M:小山駅 20:22分 →(宇都宮線、武蔵野線経由)→ 吉川美南駅 21:56分
※ 小山駅は運転停車で客扱いなし

筆者はパークに19時まで滞在し、足利駅まで向かって、帰りの列車に始発駅から乗車して大宮駅まで戻った。往路の列車が16:30分に到着し、19:30分前に復路の列車が出発するまで約3時間あるので、パークにはゆっくりと滞在できた。

パークから駅まで歩いて5分ほど。夕暮れの駅の階段が、イルミネーションで美しかった。

足利駅では多くの乗り鉄さんたちが列車を待ち構えていて、予想よりにぎやかだった。特に出発のお見送りなどはなく、列車出発の定刻2分前の慌ただしい入線だった。

乗車してすぐ列車が動き出した。シートピッチのことを前述したが、席によってはこの写真の通り、柱が車窓になってしまう箇所が存在する(この写真は4号車5番)。

小山駅までの両毛線内では列車交換のための待ち合わせ時間が長く、足利駅から小一時間かかって小山駅に到着。乗務員が交代してすぐに宇都宮線に入って、大宮駅まで疾走した。帰りの列車は行きのようなワクワク感はないものの、乗り換えなしで快適な座席で帰れる安心感はあるかと思う。

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