通過連絡運輸を含む乗車券を大人の休日俱楽部割引でどうぞ

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筆者がJR東日本の大人の休日俱楽部の会員になってから、はや3か月が経とうとしている。

大人の休日俱楽部の会員本人が使用する一組の乗車券(片道、往復、連続のいずれか)において合計201km以上の旅程であれば、JR東日本と北海道管内完結の区間の乗車券および料金券が5%割引(ミドル会員)もしくは20%/30%割引(ジパング会員)となる。

その旅程についてはJR線だけで構成されている必要はなく、条件を満たす範囲内でJR線以外の(JR東日本・北海道エリア内の)他社線を乗車券に含めることも可能である(ただし当該社線の区間は無割引)。筆者も、大人の休日俱楽部の会員となってから通算2回目の乗り鉄用に、旅程の途中に他社線を挟む通過連絡運輸の乗車券を実際に購入して「谷川岳もぐら」号や「越乃Shu*Kura」号に乗車してみたので、この体験を本稿でご紹介したい。

※ 一つの乗車券に他社線の区間が含んでいることを「連絡運輸」、他社線の区間を旅程の途中に含めて前後の自社線区間の運賃を通しで計算することを「通過連絡運輸」という。

大人の休日俱楽部割引における連絡運輸

大人の休日俱楽部の割引が適用される乗車券の旅程においては、全区間がJR線だけで構成されている必要はなく、JR以外の他社線を乗車する連絡運輸を1件の乗車券に含めることができる(JR東日本と連絡運輸および通過連絡運輸の契約がある社線に限る)。例えば、

● 千葉駅ー(総武本線・中央本線)ー大月駅ー(富士急行)ー河口湖駅【往復で割引適用】

● 高崎駅ー(上越線)ー宮内駅ー(信越本線)ー直江津駅ー(えちごトキめき鉄道)ー上越妙高駅ー(新幹線)ー高崎駅【片道でも割引適用】

の2例とも、JR線を合計で201km以上乗車することになるため、JR線の区間について運賃、料金の割引を受けられる(他社線区間の割引はなし)。その場合、JR線の通算キロに対して上記の割引を適用し、その上で無割引の他社線運賃を加算する

※ 連絡運輸において他社線の運賃計算キロと合わせて201km以上の旅程であっても、割引が適用されるのはJR線区間が201km以上含まれる場合に限られる。

本稿で検討した大人の休日俱楽部割引適用の旅程

本稿においても、前回(通算1回目)の乗り鉄に続き、

● 連続乗車券

● 通過連絡運輸

● 大人の休日俱楽部割引が適用されること

を同時に満たす旅程を考えてみた。

今回は、以下の通り、えちごトキめき鉄道の区間を含めようと思ったのであるが、えちごトキめき鉄道を含めると連続乗車券とすることができないため、片道か往復乗車券で組むことになる。

大宮駅ー(高崎線)ー高崎駅ー(上越線)ー宮内駅ー(信越本線)ー直江津駅ー(えちごトキめき鉄道)ー上越妙高駅ー(新幹線)ー大宮駅

一見連続乗車券が成立しそうな旅程であるが、上述の理由のため惜しいところで成立しない。したがって、上記旅程のいずれかの駅で打ち切って運賃計算を行うのであるが、ここで留意すべきは大人の休日俱楽部割引適用の区間のみ料金券も割引になる点である(料金券については距離の制限なく割引が適用される)。

いろいろと検討した結果、最終的に以下の通り2組の片道乗車券を作ることとした。詳しい運賃計算の過程については、以下の記事で詳細に説明したいと思う。

【片道1(無割引)】大宮駅ー(高崎線)ー高崎駅ー(上越線)ー井野駅

【片道2(「大休05」割引適用)】井野駅ー(上越線)ー宮内駅ー(信越本線)ー直江津駅ー(えちごトキめき鉄道)ー上越妙高駅ー(新幹線)ー大宮駅

井野駅(群馬県高崎市)は、高崎駅から上越線に入ってから2つ目の駅である。この旅程の場合、上越妙高駅(新潟県上越市)からの新幹線特急券には、大人の休日俱楽部割引が適用される。2つ目の乗車券上には、大人の休日俱楽部割引5%が適用された意味である「大休05」が表示されている。

帰りの新幹線特急券に割引を適用させるためには、ベースとなる乗車券にも割引が適用されていなければならない。そのため、新幹線乗車区間の途中駅で運賃計算を打ち切るのは、あまり現実的とは言えない。本ケースではその代わりに、行きの在来線乗車区間にて運賃を打ち切ってみた。

旅程全体を連続乗車券にできないことで、払戻手数料の件数や割引証(学割証やJR乗車券購入証)の必要枚数上のデメリット、そして今回の場合、部分的に大人の休日俱楽部割引を適用できない区間が現れうるデメリットが生じる。

「谷川岳もぐら」号で乗り鉄を開始!

① 高崎・上越線 大宮駅→越後湯沢駅

谷川岳もぐら号:大宮駅 9:36分 →(高崎線、上越線経由)→ 越後湯沢駅 13:32分

リゾートやまどり号のスタンパーで入鋏!この指定席券は無割引

485系リゾートやまどり号用の車両で大宮駅(さいたま市大宮区)から越後湯沢駅(新潟県湯沢町)まで通しで乗車できる臨時列車である。下りの「もぐら」号では、地下深くにある土合駅(群馬県みなかみ町)に30分間停車して駅の探訪を楽しめることもあって、若い鉄道ファンを中心に大変人気のある列車である。

筆者がこれまで数回トライしても、どうしても取れなかった列車である。今回、ようやくこの指定席券を取ることができたので、今回の乗り鉄に出かけることにしたわけである。これまではえきねっとでは歯が立たなかったが、えきねっとがリニューアルされた直後の今回は、割と余裕で取ることができた。

乗車当日に列車が出発する大宮駅に到着したのが、朝の9時過ぎ。ランチに取るための駅弁を仕込み、7番線ホームに降りてから少し経った9時20分に、この列車が入線してきた。定刻の16分前の余裕がある入線で、筆者的には楽だった。大宮駅の7番線には、この列車に限らず、いろいろな列車が発着するので、心躍る場所である。

大宮駅在来線ホームにある発車案内表示で見かけるのは、通常高崎駅か前橋駅までであるので、この瞬間「越後湯沢」と表示されていて、非日常感にあふれている。

485系電車のリゾートやまどり編成。かなり年季が入ってきて、故障箇所がぼちぼちと目立ってきていた。中之条駅(群馬県中之条町)に向かう本来の「リゾートやまどり」号の運行が現在ない中での各所への運行で活躍している車両であるが、車両の老朽化でそろそろ見納めかもしれないと感じた。

この編成の良さが、1列3席配列の余裕ある車内空間。長距離を移動するにはもってこいの車両である。しかし、車両デッキへの扉や天井の照明切れなどの故障が目立っていたので、そろそろ寿命のような気がする。

1席側はC席

ランチの時間帯を挟んで約4時間の乗車時間がある長距離列車ということもあって、車内でランチを取れるように駅弁を用意した。おぎのやさんの峠の釜めしを大宮駅でも購入できることを知って、迷わずチョイスして車内で楽しんだ。

容器は瀬戸物ではなく紙製のエコパッケージ

大宮駅を出発してから高崎駅までの区間では、先行の普通列車を追い抜くことなく、ゆっくりと走った。高崎駅から上越線に入ったところで、快速列車として速度が上がった。

渋川駅(群馬県渋川市)を抜けて山間部へ。上越線は車窓風景がいい線区であるが、利根川を渡る橋梁の風景がステキである。

水上駅で乗務員が交代して、この列車のハイライトの部分に入った。湯檜曽駅(群馬県みなかみ町)で3分間停車した後、12時20分に土合駅に30分間停車。地上に上がるまで486段の階段があり、10分から20分かかるとアナウンスがあったのだが、これが予想よりも激しかった。

土合駅の下り線ホームに停車中の列車。普通列車用の乗車券に指定席券があれば乗車できる列車ということもあって、客層は圧倒的に鉄道ファンの若年男性で、中高生や大学生の男子学生が大半だった。マニア御用達列車であるのは間違いない。

土合駅の駅名標は大変シンプルだが、発光しないのが地下駅にしては残念。

大人の休日俱楽部の会員である年代にさしかかった筆者も体に鞭を打って、土合駅の階段を駆け上がった。486段の階段を約10分で登り切ったが、後日の体の疲労が半端ではなかった。

ちょっとしたトレッキングと同等の運動量

普段は人がいない土合駅の階段も、臨時列車停車中は多くの人で賑わっていた。

土合駅を出発してから終着の越後湯沢駅までの40分間、列車はゆっくりと走った。新清水トンネルを抜けた土樽駅から越後湯沢駅までの車窓風景の美しさは群を抜いていて、筆者も好きな場所である。この日は快晴で、初秋という季節柄もあって、稲の収穫前の黄色い稲穂がとても美しかった。

② 上越線 越後湯沢駅→越後川口駅

普通1739M:越後湯沢駅 14:14分 →(上越線経由)→ 越後川口駅 15:07分

越後湯沢駅から越後川口駅までは普通列車で移動した。

谷川岳もぐら号に乗車してから「越乃Shu*Kura」号に乗車しようと思ったわけだが、この日は越後湯沢駅発の「ゆざわ Shu*Kura」号ではなく、十日町駅発の 越乃Shu*Kura号としての運行だった。列車を乗り継ぐ必要があったが、越後湯沢駅から十日町駅(新潟県十日町市)まで接続できる列車がなく、途中の越後川口駅(新潟県長岡市)で出迎える形をとった。

というわけで、越後湯沢駅のホームで40分間待ち合わせ、水上駅始発の長岡駅行き普通列車でつないだ。E129系車両2両編成の列車はかなり混雑していたが、何とか座っての移動ができた。魚沼平野を望む車窓の眺めも素晴らしいものであった。

乗り鉄の後半は「越乃Shu*Kura」号に乗車

③ 上越・信越線・トキ鉄線 越後川口駅→上越妙高駅

越乃Shu*Kura号:越後川口駅 15:41分 →(上越線・信越本線・えちごトキめき線経由)→ 上越妙高駅 18:38分

越乃Shu*Kura号の特製スタンパーで入鋏。この指定席券は無割引

越後川口駅に到着し、飯山線ホームに移動。 越乃Shu*Kura号デザインの駅名標があるものの、過疎化が進んだ駅がひっそりしていて、不安を感じるくらいだった。

15:20分に十日町駅からの列車が入線。駅に21分間停車してから15:41分に出発した。越後川口駅では、筆者と同じく谷川岳もぐら号から乗り継いだ乗客と思われる数組と一緒に列車を出迎え。乗車する3号車には、始発から乗車している人が多くて、一杯飲んですでに出来上がっている感じだった。

越乃Shu*Kura号の行先表示とロゴデザイン。日本酒がテーマの大人のための列車であるが、コロナ禍でジャズの生演奏が中止されているのが残念である。

越後川口駅を出発する前だったが、早速2号車のカウンターで「飲み比べセット」2,000円をオーダーして、席で楽しんだ。純米吟醸クラスの地酒3種類がそれぞれ桝酒で出され、おつまみには焼鮭が出された。これとは別に、無料の振る舞い酒もサービスされて、筆者もベロベロになるくらい日本酒を楽しめた。

この列車、途中の長岡駅で進行方向が変わってから信越本線を疾走し、17:11分に青海川駅(新潟県柏崎市)に到着。この日はサンセットにしては日が高く、空がまだ明るい状態で出発したが、毎年10月前半と2月後半の時期には列車の停車時間ちょうどにサンセットを楽しめるはずである。

日本海越しに見える太陽は少し高かったが、美しい眺めであった。

直江津駅(新潟県上越市)に到着し、えちごトキめき線に入った。直江津駅の昭和時代を思わせる佇まいが現在でも残っていて、筆者的にはこの雰囲気が好きである。

直江津駅では、えちごトキめき鉄道の鉄印を入手。トキ鉄のものは手書きでなくて印刷なのが残念だが、この日も2種類のバリエーションがあった。両方ともゲット。

直江津駅で停車中、特急しらゆき号が先行して出発。直江津駅出発後も高田駅(新潟県上越市)で数分間停車して、終着の上越妙高駅には空が暗くなってからの到着。駅の改札口も無人になっていて、構内の土産物屋とレストランもすでに閉店していた。

④ 北陸新幹線 上越妙高駅→大宮駅

はくたか574号:上越妙高駅 19:14分 →(北陸・上越新幹線)→ 大宮駅 20:50分

大人の休日俱楽部割引適用の新幹線特急券

日帰りの乗り鉄のしめは、新幹線である。

上越妙高駅のレストランがすでに閉店だったため、夕食はキヨスクでかったパン2個で済ませ、新幹線ホームへ。

この車両がたまたまJR西日本の編成で、車内放送のメロディーが北陸ロマンだった(数回聴くとしつこいメロディーだが新鮮味があるのは確か)。

前回乗車したかがやき号では、長野駅から大宮駅までノンストップで56分間とあっという間だったが、今回のはくたか号では上越妙高駅から大宮駅まで1時間45分の長い道中で、北陸路の奥の深さを感じさせられる。

実は週末パスのほうが安いのだが。。。

今回はあれこれと熟考した上で、大人の休日俱楽部割引適用の片道乗車券を購入して乗り鉄を楽しんだわけであるが、乗車券部分だけで比較する限り、実は週末パスのほうが安価である。

ただし、週末パスを乗車券として利用した場合には、新幹線特急券などの料金は割引適用外となり、合計金額として高額となる可能性があるので、一筋縄に行かないわけである。

大人の休日俱楽部の割引が絡むと、運賃料金のシミュレーションが通常以上に複雑になるので、運賃計算の奥の深さを楽しめるはずである。

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