JR東日本の列車に乗車したり、駅ナカのお店で買い物をしたり、いろいろな方法で貯めることができる「JRE POINT」。JR東日本エリアに住む人にとっては、生活に身近なポイントサービスです。
貯めた「JRE POINT」のひとつの使い方として、新幹線や在来線特急列車、普通列車グリーン席を利用することができます。その場合、現金やクレカで支払うよりも安価なポイント数で利用できて、おトクです。列挙すると、
● Suicaの普通列車用グリーン券
● 在来線特急列車のチケットレス特急券(普通車指定席)
● 「新幹線eチケット」特典チケット(普通車指定席:乗車券込み)
● 「新幹線eチケット」普通車指定席からグリーン車へのアップグレード特典
があります。
この記事では、そのうち新幹線普通車指定席の特典チケットを「新幹線eチケット」として引き換えて利用する方法を説明します。そして、必要ポイントが所定の運賃・料金に比べ、どれだけおトクに設定されているか、詳しく解説します。
もちろん、筆者が貯めた「JRE POINT」を新幹線の特典チケット「新幹線eチケット」に引き換えて、実際に普通車指定席にチケットレス乗車したリアルな体験も織り込んでいます。
駅にある「座席票発行機」の使用方法も、あわせて載せました。

新幹線にも特典チケットがあるんですね。

ポイントをためると、特典チケットでおトクに乗車できますよ!
目次
2022年は「新幹線イヤー2022」:キャンペーンの期間

2022年は新幹線開業からの節目の年に当たるということで、「新幹線YEARスペシャル」キャンペーンが行われています。
そのうち、新幹線の特典チケットを通常の半分近くのポイント数で引き換えられるキャンペーンもあります。「JRE POINT特典チケット 新幹線YEARスペシャル」と銘打っています。
次の期間限定で、必要ポイント数が半分近くになります。閑散期にあたりますが、乗車時期を合わせることができれば、大変おトクです。
● 第一弾:2022年2月01日ー2月28日【終了】
● 第二弾:2022年6月01日ー6月14日【終了】
● 第三弾:2022年9月26日ー10月07日
以下に、特典交換に必要なポイント数を記載します。
「新幹線eチケット」交換に必要なJRE POINTのポイント数

普通車指定席の乗車券付き「新幹線eチケット」交換に必要なポイント数は、特典チケットの乗車区間のキロ数に応じて、4段階で設定されています。キロ数の刻みがとても粗いので、同じポイント数でも長い区間乗車できたり、逆に短い区間しか乗車できないこともあり得ます。
● 通常期間のJRE POINT必要ポイント数
乗車キロ | 通常交換ポイント |
0~100キロ | 2,160ポイント |
101~200キロ | 4,620ポイント |
201~400キロ | 7,940ポイント |
401キロ~ | 12,110ポイント |
● 「新幹線YEARスペシャル」期間限定必要ポイント数(2022年の上記期間のみ)
乗車距離 | 期間限定交換ポイント |
0~100キロ | 1,000ポイント |
101~200キロ | 2,300ポイント |
201~400キロ | 3,900ポイント |
401キロ~ | 6,000ポイント |
期間限定の必要ポイント数がかなり大雑把に切り捨てられています。通常時の半分以下のポイント数で、おトクです。
乗車区間によっておトクさが異なる

いま説明した通り、必要ポイント数の乗車キロ別の区分がかなり大雑把なため、乗車区間によってポイントが最大限おトクに生きるケースと割高なケースが発生することになります。
主な区間別に、具体的にみてみましょう。新幹線の系統別に、下表にまとめてみました。
● 上越・北陸新幹線系統
乗車区間 | 営業キロ | 通常ポイント数 | キャンペーンポイント数 | 所定運賃(eチケ) | |
(1-a) | 東京駅→高崎駅 | 105.0 | 4,620 | 2,300 | 4,820 |
(1-b) | 大宮駅→高崎駅 | 74.7 | 2,160 | 1,000 | 3,540 |
(2-a) | 東京駅→長野駅 | 222.4 | 7,940 | 3,900 | 8,140 |
(2-b) | 大宮駅→長野駅 | 192.1 | 4,620 | 2,300 | 6,380 |
(3) | 東京駅→越後湯沢駅 | 199.2 | 4,620 | 2,300 | 6,590 |
(4) | 東京駅→新潟駅 | 333.9 | 7,940 | 3,900 | 10,560 |
● 東北新幹線系統
乗車区間 | 営業キロ | 通常ポイント数 | キャンペーンポイント数 | 所定運賃(eチケ) | |
(5-a) | 東京駅→宇都宮駅 | 109.5 | 4,620 | 2,300 | 4,820 |
(5-b) | 大宮駅→宇都宮駅 | 79.2 | 2,160 | 1,000 | 3,540 |
(6-a) | 東京駅→(北)郡山駅 | 226.7 | 7,940 | 3,900 | 8,140 |
(6-b) | 大宮駅→(北)郡山駅 | 196.4 | 4,620 | 2,300 | 6,380 |
(7) | 東京駅→仙台駅 | 351.8 | 7,940 | 3,900 | 11,210 |
(8) | 東京駅→一ノ関駅 | 445.1 | 12,110 | 6,000 | 13,280 |
(9) | 東京駅→新青森駅 | 713.7 | 12,110 | 6,000 | 17,470 |
これらの表を見るポイントとしては、100km、200km、400kmの3つの区切りに注目することです。
高崎駅、長野駅、宇都宮駅、郡山駅までの営業キロは、微妙です。東京駅と大宮駅からこれらの駅まで乗車する場合、必要ポイント数に大きな差がある場合があることを、お分かりいただけることと思います。
必要ポイント数をどのように考えるかは、人それぞれの価値判断によります。ただし、筆者個人的には、東京駅から新潟駅、仙台駅、新青森駅まで乗車する際に、特典ポイントを利用したいところです。
「JRE POINT」特典チケットの引換方法

それでは、これから「JRE POINT」を利用して、特典である「新幹線eチケット」をゲットする方法を、ステップバイステップでお話しします。
【ウェブブラウザを使用する場合(PC/スマホ共通)】
「えきねっと」にログインしてから「マイページ」にアクセスします。小さく「JRE POINTの確認/特典チケット申込」へのリンクがあります。

それ以降の詳しい画面遷移は、文末の「Appendix-1」を参照してください。
【「えきねっと」アプリを使用する場合(スマホのみ)】
「えきねっと」アプリのトップ画面に「JRE POINT利用申込」ボタンがあるので、タップします。アプリのほうがずっと分かりやすいです。

それ以降の詳しい画面遷移は、文末の「Appendix-2」を参照してください。
「JRE POINT」特典チケット 筆者の利用体験
お待たせしました!
それでは、筆者が貯めた「JRE POINT」を新幹線の特典チケット「新幹線eチケット」に引き換えて、大宮駅から宇都宮駅まで乗車した実際の体験をご紹介します。
乗車した日の2022年6月上旬の必要ポイント数は、期間限定のキャンペーンが適用され、わずか1,000ポイントですみました。

筆者の持つiPhoneには、「えきねっと」アプリが入っています。さっそく、アプリから「JRE POINT利用申込」へ。
大宮駅から宇都宮駅までの区間を検索すると、普通車指定席が期間限定の「1,000ポイント」と表示されるではないですか。そのまま先に進み、予約を確定しました。

予約が確定してから、交通系ICカードの番号を予約に紐づけました。「えきねっと」アプリからも予約を確認できます。この画面が「新幹線eチケット」利用の唯一のエビデンスなので、必要あればスクリーンショットとして残すことをおススメします。

予約確定のメールが、すぐに届きました。乗車するまでの間に、手持ちのスマホ(「モバイルSuica」「ApplePayのSuica」)か交通系ICカードの番号を予約に紐づけると、チケットレスで乗車できます。
余談ながら、紙のきっぷを発券してから乗車するレアケースがありえます。きっぷ鉄の筆者がそれを思いつき、自力で発券しようとトライしました。特典チケットは代金の決済が発生しないため、紐づくクレカがなく、自力での発券はできませんでした(窓口で駅員さんに依頼する必要があるそうです)。

乗車当日、自動改札を通過。自動改札通過時のメール送信を設定しておくと、この時にメールがとんできます。

予約した「新幹線eチケット」の情報は、「えきねっと」のマイページ上にも残ります。金銭収受がないため、あまり意味がありませんが、PDF領収書の出力も可能です。
「座席票発行機」で席番を確認・印字する方法
メールを受け取れない場合、必要があれば改札口を入ってから「座席票発行機」で席番の確認や紙のレシートの出力ができます。

発行機に手持ちのスマホ(「モバイルSuica」「ApplePayのSuica」)か交通系ICカードをかざします。

すると、ICカードに紐づけられた予約と座席番号が表示されます。

必要な場合には、紙のレシートを印刷します。印刷すると、座席番号が印字された紙のレシートが出てきます。きっぷとしての効力はありませんが、乗車したことを証明する紙ベースの唯一のエビデンスになります。
まとめ

いままで見てきた通り、「JRE POINT」を利用して「新幹線eチケット」特典チケットに交換すると、おトクなことをお分かりいただけたことと思います。
利用する営業キロの刻みによって、ポイントが最大限有効な区間があります。そのため、新幹線eチケットの区間で分割(特典チケットと通常の「新幹線eチケット」併用)を考慮することもありえます。
実際の予約は「えきねっと」アプリから操作すると、とても簡単です。
なお、JRE POINTを「Suica普通列車用グリーン券」および「在来線特急列車のチケットレス特急券」の交換する方法については、筆者の別記事(↓)が詳しいです。
Appendix-1:特典チケットをウェブブラウザから予約する方法
(1) 「えきねっと」のトップページを開き、ログインします。「マイページ」を開きます。

(2) マイページの下部には、JRE POINTの数が大きく表示されています。すぐ下に「JRE POINT特典チケット申込」ボタンがあるので、タップします。

(3) ここでは、新幹線のほうをタップします(在来線チケットレス特急券もここから)。

(4) 新幹線の乗車区間、ひにち・時刻、人数を入力して検索します。

(5) 表示される必要ポイント数を確認し、操作を進めます。

Appendix-2:特典チケットを「えきねっと」アプリから予約する方法
(1) 「えきねっと」アプリを開きます。トップ画面の下部に「JRE POINT利用申込」ボタンがあるので、タップします。

(2) 予約できる列車の線区が一覧表示されるので、乗車する新幹線を選択します。

(3) 新幹線の乗車区間、ひにち・時刻、人数を入力して検索します。

(4) 表示される必要ポイント数を確認し、操作を進めます。

参考資料 References
● 「新幹線イヤー2022」特設サイト(JR東日本)

● 「えきねっと」JRきっぷ利用ガイド(JR東日本)

改訂履歴 Revision History
2022年6月05日:初稿
2022年6月19日:初稿 修正
2022年6月21日:初稿 修正
2022年6月27日:初稿 加筆
※ コメント ※