「きらきらうえつ」号 乗車体験(夕日ダイヤ)【2015年】

きらきらうえつ号桑川駅にて 関東・甲信越

羽越本線をかつて走っていた、観光列車の快速「きらきらうえつ」号。2019年に引退し、後進を快速「海里」号に譲りました。

今はなくなってしまった「きらきらうえつ」号には、筆者も2015年10月に乗車しました。この記事は、当時乗車した列車の乗車体験を投稿したものです。本文の内容や文体については、執筆当時のまま修正せずに掲載してあることをご承知ください。

なお、現在同じ区間をほぼ同じダイヤで運行している「海里」号にも、筆者は乗車しました。「海里」号の座席の予約の仕方や特製弁当の喫食体験について、別の記事に詳しく書きました。最新の情報については、当該記事(↓)を参照にしてください。

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「きらきらうえつ」号に乗車!

きらきらうえつ号バナー
JR東日本新潟支社「きらきらうえつ」号パンフレットより引用

2015年10月の三連休を利用して、リゾートトレインを乗り歩くことにした最初の列車が、きらきらうえつ号である。

基本は、新潟駅から山形県の酒田駅までを結ぶが、筆者が今回乗車した時は特別ダイヤで、秋田県の象潟駅始発での運行で、新潟行きの上りに限り、途中新潟県村上市の桑川駅で日本海の夕日、日没を体験できるレアな体験ができた。

このダイヤをJR側では、「夕日ダイヤ」と呼んでいて、2015年の夕日ダイヤは、10月3日・4日と、10日~12日の週末限りの設定だ。

次の時期としては、2016年2月前半あたりが日没時間的にはちょうどいい時期なのだが、冬の気候の関係で、再び夕日ダイヤが設定されるかどうかは、JRさまのみぞ知る世界である。

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「きらきらうえつ」号が区間を延長して運転

後述するが、きらきらうえつ号の車両自体は普通で、座席も古くあまり快適ではないので、リゾートトレインとしては群を抜いたものではないが、今回はたまたまレアな体験ができたということで、まあおもしろかった。しかし、東京から遠い場所で走っているということが弱い要因だと思う。

象潟駅(秋田県) 14:06分 →(羽越本線、白新線経由)→ 新潟駅 18:32分
※ 途中、桑川駅で長時間停車(16:47分~17:29分)日没時刻は17:14分

この電車は快速列車として運行されているので、必要なきっぷは乗車券と指定席券だ。指定席券は1枚510円と廉価ではあるが、問題は乗車券だ。

普段は酒田駅まで走っているが、今回は象潟駅まで延長運転していたので、始発の象潟駅から乗車したが、この駅、週末パスのエリア外で、別途乗車券を買わなければならない(週末パスのエリアは酒田まで)。この時期、東日本パスや青春18きっぷの設定もなかろうから、普通に所定の乗車券を購入することになるが、3連休に限り、三連休乗車券を利用することができる。

運賃的にも、秋田県の象潟という場所まで行くことが結構負担だ。そんなこともあろうか、三連休にもかかわらず、指定席は余裕で取れて、乗車当日も車内は空いていた。

きらきらうえつ号指定席券

券面の駅名が結構レアだと思う。車内改札のスタンパーがきらきらうえつ用ではなくて、一般用なのが残念なところ。

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象潟駅から乗車

さて、当日、筆者は象潟駅まで、こまち号といなほ号を乗り継いで、半日かけてぎりぎりで乗り付けた。象潟駅でゆっくりとできなかったのが残念。

象潟駅駅名標

象潟駅に着いたら、すでにきらきらうえつ号がいて、すぐに乗車することができた。

485系を改造した車体の外装は、色の三原色がすべて使われていて、たいへんカラフルでいい感じだ。写真写りがいいので、結構気分ハイになる。

きらきらうえつ号桑川駅にて

車体をよく眺めると、形は群馬県を走るリゾートトレイン、リゾートやまどり号とよく似ている。

外見、ビジュアルは気分ハイだったが、車内に入って結構がっかりだったのである。光映えのしない普通のリゾートトレインなのである。その分気分が落ち込んで、プラマイゼロという感じだった。

というのは、車内設備から説明したい。座席が従来の特急列車の座席のお古を改装なしにそのまま利用しているのである。シートピッチが狭いモケットが色あせた状態である。

きらきらうえつ号車内

快速列車だから我慢しろと言われれば、返す言葉はないのだが。。。
リゾートやまどり号のような3列シートなど工夫すれば、もう少し人気が出るような気がする。

1号車と4号車の先頭車両には、展望ラウンジがある。

きらきらうえつ号展望ラウンジ

2号車には和風ラウンジと売店があって自由にくつろげる。その他の車両は、普通の座席車だ。

きらきらうえつ号和風ラウンジ

売店のほかにも、車内限定のシールなどを買える。また、2号車には走行区間の立体地図のジオラマが展示してある。

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出発進行!

さて、時刻通りに象潟駅を発車したが、電車の車内は大変空いていた。この列車の走る区間が大都市から遠いということがあって、客層は一般の旅行客が少なくて、乗り鉄御用達という様相で、鉄分の濃いマニアな人たちばかりであった。

途中の停車駅での停車時間が大変長く、進みが遅いので、乗り鉄以外の一般客はなかなか乗ってこない。

山形県の酒田駅までは秋田支社の乗務員の担当で、酒田駅以降は新潟支社の乗務員の担当だった。途中、陸羽西線と接続する余目駅で乗り鉄の人々がちらほらと乗ってきて、それっきりという感じだ。

新潟支社の車掌に代わってから、夕日ダイヤ限定のペーパークラフトを運輸区で考えて制作したというので、もらってみたら、A41枚のものではあるが、よく工夫されている(全面公開はネタバレしてしまうので控える)。

きらきらうえつ号ペーパークラフト

桑川駅での夕日鑑賞

この夕日ダイヤのハイライトは、途中笹川流れのある桑川駅での夕日鑑賞。乗車した10月10日の日没時刻が17:14分だったので、停車中に日没を眺められた。ダイヤ設定のコンセプト自体は素晴らしく、結構珍しい体験ができたので、再び夕日ダイヤが設定されるようならば、おすすめではある。

桑川駅出入口

桑川駅の駅舎は、道の駅笹川流れ(夕日会館)を兼ねていて、海岸線からはすぐである。電車が空いていたので、この停車時も人の数が適切で混んでなく、快適だった。

桑川駅夕日会館

この日は快晴とはいかずに残念だったが、サンセット自体はちゃんと拝むことができた。この写真を見れば、この列車に乗りたくなるかも。

夕日会館から眺めるサンセット

桑川駅発車以降は本来の快速電車に戻り、村上駅や新発田駅で乗客を拾って新潟駅まで疾走した。
新潟の鉄道マニアたちがこれらの駅から短区間乗車してきたのだが、彼らの意図がよくわからなかった。筆者のポリシーが、リゾートトレインに関しては全区間通しで乗車することにしているからである。

この列車に乗って夕日を眺めるというコンセプトはいいが、車内設備が改良の余地があるということで、本稿を閉めたい。

改訂履歴 Revision History

2015年10月11日:初稿

2022年5月08日:初稿 注釈追加

2022年6月04日:初稿 修正

2022年12月12日:初稿 修正

2023年3月31日:初稿 修正

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