2016年12月、JR北海道留萌本線の末端区間、留萌駅ー増毛駅間が廃止になりました。
廃止のニュースを聞いた時、記念常備券セットを現地限定で発売するという情報を聞き、遠路はるばる北海道まで向かいました。
この記事では、廃止直前の2016年夏、留萌本線の普通列車に全区間乗車した時の様子をレポし、現地で購入した記念常備券を載せたいと思います。
留萌本線が段階的に廃止
留萌本線の経営状態が、悪いです。
JR北海道が発表している以下の資料では、留萌本線の輸送密度が留萌駅ー増毛駅間では39人/キロ/日で、深川駅ー留萌駅間では177人/キロ/日と、いずれも500人を大きく割っています。
2016年12月、末端区間の留萌駅と増毛駅の区間が実際に廃止されました。
https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160210-1.pdf
2023年4月1日、石狩沼田駅から留萌駅の区間が廃止されました。そして、2026年に深川駅から石狩沼田駅までの全区間が廃止される見込みです。
留萌駅ー増毛駅 区間廃止直前の記念入場券・常備券
そんな中、JR北海道旭川支社から以下の告知があり、留萌本線の記念入場券セットと乗車券(常備券)セットが発売されるというのです。通信販売は行われないため、現地で購入するために、遠路はるばる向かったわけです。
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2016/160608-2.pdf
当日の移動には、次の列車を利用しました。
深川駅 11:08分 →(普通 4925D)→ 増毛駅 12:47分
増毛駅 12:57分 →(普通 4930D)→ 深川駅 14:28分
片道約1時間半の乗り鉄でした。筆者の予定がとてもタイトだったため、増毛駅に滞在する時間がほとんどなくて残念でした。
記念きっぷを深川駅で購入

深川駅では、記念入場券と乗車券のセットを購入しました。「C制」のスタンプを押す条件で、クレジットカードでも決済できました。筆者にとっては完全に想定外でしたが、果たしてその状態で記念券を買う人がいるのだろうか、不思議に思いました。

記念入場券セットは、10枚セットで1,700円でした。D型硬券が1枚含まれていました。深川駅発行分では、発売から1か月強で3,000セット以上が売れていることが、受け取った硬券の券番から分かりました。かなり売れ行きがよかったです。

硬券をセットで購入したらB4サイズの台紙をくれましたが、思ったよりも立派でした(持ち運び用に茶封筒もくれた)。
乗車券の方は、常備券のフォーマット(簡易委託駅で売っている常備券と同じもの)で深川ー増毛間、留萌ー増毛間の2枚セットが1,810円でした。こちらの券番から推察するに、1000セット弱の売れ行きでした。安い方の留萌ー増毛間の券のほうが、若干売れ行きがいいようでした。

留萌本線 留萌駅ー増毛駅間乗り鉄
深川駅発の4925D列車は2両編成ながら、うち1両は回送扱いで、乗車できるのは1両だけでした。
車内に入れたのが、10:45分頃でした。すでに多くの乗り鉄ファンが集まってきていて、クロスシートの座席はすぐに埋まってしまいました。すべての座席が埋まって、若干の立席がある状態で出発しました。


キハ54気動車にはエアコンが付いていなくて、非冷房の車両です。ただ、北海道の夏はカラッとしていて、エアコンを必要しないように思いました。窓配置のよいクロスシート席は、奪い合いでした。

発車してから一般客の乗り降りのある駅は、石狩沼田駅と留萌駅程度でした。鉄道ファンが乗車していないと、本当に閑散としているはずです。
途中、ドラマロケのセットが残った恵比島駅(明日萌駅)を通りました。乗降客はいませんでした。
石狩沼田駅では、石狩沼田駅から恵比島駅行きの常備券230円を購入することができます(平日営業時間中に限る)。
そして、沿線の拠点駅である留萌駅に到着しました。降りた人以上に乗車する人がいて、車内は結構な混雑でした。。この列車は留萌駅で13分停車するので、その間に駅のホームに降りました。

この駅にも、記念入場券&常備券セットの告知がありました。

筆者は感じるものがあって、留萌駅でも常備券セットを購入してみました。予想通り、留萌駅発行となっていました。深川駅発行分とは、微妙に違いました。深川駅よりは、売上数が若干劣るようでした。

留萌駅に限って、増毛駅の縦長のD型硬券の記念入場券170円を購入できました。

留萌駅から増毛駅までは、日本海沿いを走るシーサイドラインです。鄙びた眺めがよいですが、見納めかと思うと残念でした。
終点の増毛駅は大勢の人々でにぎわっていて、ちょっとしたお祭り状態でした。


帰りの列車4930Dはそれほど混んでいなく、席が若干空いている状況でした。途中の留萌駅で乗客が結構降りてしまったため、そこから深川駅までは静かな車内でくつろぐことができました。
改訂履歴 Revision History
2016年8月01日:初稿
2022年9月09日:初稿 再構成
2022年12月21日:初稿 修正
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