流鉄は、千葉県松戸市と流山市を結ぶ、わずか5.7kmの都市内ローカル線です。始点の馬橋駅(千葉県松戸市)から終点の流山駅(千葉県流山市)まで、全区間の所要時間はわずか12分です。現在正式社名である「流鉄」は、かつては「総武流山鉄道」でした。現在は、沿線をJR武蔵野線とつくばエクスプレス線が走り、流鉄の存在意義も大きく変わったと思います。
この記事では、2016年に流鉄の乗り鉄・駅めぐりに出かけ、手売りのきっぷを入手した体験を残したいと思います。
馬橋駅
流鉄がJR常磐線(各駅停車)と接続するのは、馬橋駅です。JR常磐線の改札口を一度出てから、流鉄の改札口に向かいました。
階段を降りると、時代が昭和に戻ったような出札窓口と改札口があります。自動券売機も2台ありますが、乗車券は出札窓口でも販売しています。

運賃表が、手作りです。
車両は2両編成の電車で、いずれも元西武鉄道の車両です。1編成ごとに塗色が異なり、濃い赤、オレンジ、黄色、青と、4編成を確認できました。

車内に掲示されている路線図は、非常にシンプルです。
途中の幸谷駅では、JRの新松戸駅に接続するため乗降客が多いです。小金城趾駅では、上下線の電車が交換します。

流山駅
終点の流山駅の周辺は歴史的な一角で、江戸川にも近いです。駅周辺のちょっとした散策ができます。万上みりん(流山キッコーマン)はこの旧市街に位置し、みりん産業の街ということが分かります。

東京から少し離れただけで、風景がこんなにほのぼのとしています。

同じ流山市内でも、つくばエクスプレス線の南流山駅や流山おおたかの森駅周辺の近未来的な街並みとは対照的です。
手売りきっぷ
流山駅出札窓口では、手売りきっぷを購入。

訪問した時には、自動券売機での販売と並んで、出札窓口でも硬券の乗車券が発売されていました。
限定発売された「補充乗車券セット」(700円)なるものを購入してみました。

内容は、補充片道乗車券、補充往復乗車券と、現在は発売されていない車内補充券の3枚でした。いずれもレプリカです。
商品としてのコンセプトは素晴らしいものの、補片と補往の裏面の印刷がなかったり、押印・記入項目がすべて印刷だったり、端折ったところがありました。手作りではなく、量産志向なのが、収集家的には残念でした。

しかし、線内の補片、補往は通常あり得ないので、貴重といえば貴重です。

実際に使われる硬券。流鉄の駅では、ダッチングマシンが健在です。線内の乗車券、硬券もあります。
小児専用の口座は、区間によってあったりなかったりです。ちなみに、途中駅間の売れない口座は、社名表記が旧社名の「総武流山電鉄」が表記されています。

馬橋駅接続、JR常磐線への連絡運輸は2017年3月に終了し、現在は連絡乗車券を購入できません。本記事に掲載した連絡乗車券は、2016年当時駆け込みで購入したものです。
かつて存在した連絡乗車券。補充片道乗車券と補充往復乗車券が設備されていました。流鉄表記、発駅常備式の新券でした。すぐに消えてしまったのが残念です。
流鉄は小さな会社には違いないものの、鉄道ファンの乗客にも丁寧に親切に応対してくれてよかったです。気持ちよく発券してくれた点など、感謝申し上げます。
改訂履歴 Revision History
2016年11月27日:初稿
2022年12月29日:初稿 再構成
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