ネット限定の「えきねっとトクだ値」料金。2016年後半には、関東甲信越地区の列車に乗車するのに、5回ほど利用しました。
この記事では、2016年7月から12月にかけて利用した「えきねっとトクだ値」の利用記録を残しておきたいと思います。在来線特急列車と新幹線の両方利用しましたが、列車によって特性が異なります。単なる記録ではなく、詳しい事情も可能な限りお話しします。
外房線特急「新宿わかしお号」:新宿駅→勝浦駅

お先にトクだ値「トクだ値35」(35%割引)で利用。
千葉県の外房線方面に向かう特急「わかしお」号と「新宿わかしお」号には、高い割引率のネット限定「えきねっとトクだ値」料金が設定されています。前日までに「えきねっと」で予約すれば、設定された席の空きがある限りは当該料金で利用可能です。
平日・土休日と利用区間によって割引率が異なりますが、上記の東京駅・新宿駅ー勝浦駅間の料金は所定運賃・料金から35%引きでした。
この区間は所要時間が2時間弱と、同区間を走る高速バスと所要時間、運賃ともにいいとこ勝負です。内房線沿線と違って、外房線沿線は鉄道・バスとも共存できうる区間だと思います。

筆者は本来大原駅まで向かうところでしたが、大原駅までの乗車券と指定席特急券を所定の価格で購入するよりも、勝浦駅までのトクだ値の方が若干安かったため、内方乗車の形で利用しました。そのため、大原駅の無効印が押されています。
乗車券部分は東京山手線内発着なので、ゾーン内の任意の駅から乗車できます。
房総特急の「えきねっとトクだ値」については2022年下期に制度変更があり、乗車券付きの設定は終了しました。現在は、チケットレス特急券として、特急券部分のみ割引が提供されています。
中央線特急「あずさ」17号:新宿駅→塩尻駅

お先にトクだ値「トクだ値35」(35%割引)で利用。
山梨県、長野県方面の中央本線沿線の駅にも、トクだ値が設定されています。2016年度は、一律35%引きでした。東京・新宿駅から甲府駅・松本駅まできめ細かい設定があり、利用しやすいです。
ただし、ライバルの中央高速バスの方が運賃的には安く、値段ではかないません。ただし、繁忙期に高速道路が大渋滞するような時には、鉄道を利用する価値があるかと思います。
「あずさ」号は混雑することが多いので、あらかじめ指定券を購入して乗車するのが快適かと思います。

長野支社管内の駅の無効印は、同じサイズのスタンプで統一感があります。とはいえ、駅ごとにデザインが異なり、それぞれの駅の無効印を収集するのも一興かと思います。ちなみに、この塩尻駅の無効印は、ワインの郷のブドウの房の絵柄です。
東北新幹線「やまびこ」135号」:上野駅→宇都宮駅
お先にトクだ値「トクだ値30」(30%割引)で利用。
宇都宮駅に停車する一部の「やまびこ」号および「なすの」号が、トクだ値の対象になります。

このきっぷは1か月前に予約したもので、お先にトクだ値の割引率が適用されたものです。乗車日の14日前までに予約が完了することで、この割引率(30%もしくは35%)が適用されます。
宇都宮は東京から100km程度の距離なので、普通列車の運賃に比べ、新幹線の運賃・料金がどうしても高く感じてしまいます。時間に余裕があれば、個人的には普通列車のグリーン車で移動したいところです。
新幹線の「えきねっとトクだ値」は現在も乗車券付きの料金ですが、原則「新幹線eチケット」でチケットレスで乗車します(本例のように、紙のきっぷを引き取って乗車することも可能)。
東北新幹線「やまびこ」148号:宇都宮駅→上野駅
お先にトクだ値「トクだ値30」(30%割引)で利用。
上記のゆきのきっぷと同じ内容です。この日は乗り鉄ではなく、所用があって宇都宮に行きました。そのため普通列車ではなく、新幹線を利用した次第です。

予約が乗車日の14日前を割り込むと(または「お先にトクだ値」の設定席数が売り切れると)、一般の「えきねっとトクだ値」が適用となり、「やまびこ」号の割引率は10%または15%となります。
東北新幹線は、価格設定が他の在来線に比べて強気と感じます。競争相手がいないから?
上越新幹線「Maxとき」303号:東京駅→長岡駅【グリーン車】

お先にトクだ値「トクだ値35」(35%割引)で利用。
上越新幹線に関しては、トクだ値の座席が取りにくいです(特に、普通車指定席の「お先にトクだ値」)。そのため、グリーン車の利用を検討する余地が出てきます。

グリーン車用の「お先にトクだ値」(30-35%引き)と普通車用の「えきねっとトクだ値」(10-15%引き)とを比較すると、金額があまり変わらない現象がみられます。それゆえ、普通車用の「えきねっとトクだ値」が売り切れた場合は、グリーン車用の「お先にトクだ値」を検討する余地が出てきます。
このきっぷも、普通車の「お先にトクだ値」がすでに売り切れていたので、まだ売れ残っていたグリーン車座席を積極的に購入した例です。
2階建て車両の「Maxとき」号が運行されていた当時は、トクだ値では眺めの悪い1階席しか指定できませんでした。そのため、2階席で快適なグリーン車の料金が普通車とそれほど変わらない場合は、グリーン車をぜいたくと言わずに検討する余地があったわけです。
上越新幹線で走っていたE4系の「Maxとき」号の運行は終了しました。現在は、普通車に1階席がないため、トクだ値利用時の懸念がなくなったといえます。
改訂履歴 Revision History
2017年02月23日:初稿
2022年12月30日:初稿 再構成
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