「山手線トレインネット」で列車の混雑度をはかる

山手線外回り西日暮里駅にて デジタル鉄(ネット)

「山手線トレインネット」は、スマートフォン用アプリ「JR東日本アプリ」に実装されている機能の一つです。

JR東日本アプリでは、主に首都圏の各線区の列車走行位置や大体の列車混雑度合いが分かります。その中にあって、山手線に関しては「山手線トレインネット」として、精密な情報が提供されています。山手線の列車走行位置、さらに各車両ごとの混雑度合いを見ることができます。

例えば、乗ろうとしている列車の前後の列車が空いているから、乗る列車を1本待ってみようとか、乗車している車両の他の車両が空いているから、その空いている車両に乗車してみようといった判断材料を得ることができます。混雑しているイメージが強い山手線での移動が、より快適になる可能性があります。

情報を的確に得ることができる有用な強力ツール「山手線トレインネット」ですが、活用方法を易しく解説したページがあまりないように見受けられます。

そこで、この記事では「山手線トレインネット」を活用するための方法をお話しします。そして「山手線トレインネット」上で表示される情報と、車内の実際の混雑度合いの比較を写真でお見せしたいと思います。

山手線は以前よりも混雑することが少なくなり、情報の必要性が薄れました。しかし、列車の運行状況が一目でわかる優れものです。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

山手線トレインネットの利用方法

山手線車内

ここでは、「山手線トレインネット」を利用するための具体的な手順についてお話ししていきます。

メリット

山手線の運行状況がアプリ上で一目でわかる「山手線トレインネット」は、山手線を賢く利用しようと思った際の強力ツールです。

一番のメリットは、空いた車両を探し、混雑した車両からエスケープできることにあります。何度もアプリを利用していると、どの車両が空いているか、おおよその傾向をつかめます。鉄道会社側からみても、分散乗車を促す結果、正常な運行確保の一助になります。

弱冷房車の室内温度が表示されるため、自分にとって快適な車両を選んで乗車するための参考にもなります。

それに加え、各列車の現在位置がアプリの路線図に表示されます。あと何分くらい待てば列車が到着するかが目にとってわかるので、列車遅延時には威力を発揮します。

利用方法

「山手線トレインネット」利用するには、iPhoneもしくはAndroidが搭載されたスマートフォンが必要です。以下の流れで、山手線トレインネットを利用できるようになります。

(1) 「JR東日本アプリ」をダウンロード

iPhoneもしくはAndroidが搭載されたスマートフォン上で、JR東日本アプリをダウンロードします。

● iPhone → App Store上で検索し、ダウンロード

● Android → Google Playストアで検索し、ダウンロード

JR東日本アプリのインストールが完了し、最初に起動する際、利用規約への同意が必要です。普段利用する路線の設定も可能なので、よく使う路線を設定しておけばよいと思います。

(2) JR東日本アプリを起動、山手線トレインネットを表示

スマートフォン画面上のアプリをタップして起動します。

JR東日本アプリは大変多機能で、列車や駅の情報(他の路線の運行情報を含む)が満載です。多機能なあまり、画面をタップしてからの反応が鈍く、動作が遅い傾向があるのが残念なところです。

以下JR東日本アプリより引用

山手線トレインネットを表示するには、アプリのトップページから「運行状況」をタップし、「列車走行位置」で表示される路線の一覧から山手線(山手線トレインネット)を選択します。山手線をよく利用する場合、山手線を「よく見る路線」として登録しておくとよいでしょう(通知も受け取れます)。

(3) 外回り・内回りの選択

山手線の路線図が表示されます。デフォルトで、外回りの列車走行位置が表示されます。内回りを表示するには、「内回り」をタップします。

(4) 各列車の詳細情報を参照

乗車している列車の情報を得るためには、お目当ての列車のアイコンをタップします。iPhone版の場合、タップする位置がいまいちわかりづらく、命中するまで何回か押します。

タップできると、列車の走行位置であるおおよその駅名(何々駅付近)、そして外気温が表示されます。各車両の混雑度合いのアイコンが表示され、室内気温とともに一目でわかります。

2023年1月3日午後閲覧

これは、休日午後の山手線外回りの状況です。車両によって混雑度合いが大きく異なることが分かります。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

アプリ上の車内混雑状況と実際の車内との比較

以下の画面は、平日夕方の山手線外回りの車内の状況です。車両によりますが、かなり混雑していると思います。

2023年1月4日夕方閲覧

ご覧いただいたように、各車両の混雑度合いが5段階で表示されます。アプリで表示された状態を実際に観察してみた上での、筆者なりの見立てを以下に記します。

レベル1:座席に座れる程度です

ほぼ確実に座席に座れる程度の空いている状態です。乗っていて快適に感じるレベルです。実際の様子は以下の写真の通りで、席に余裕があります。

山手線車内レベル1

レベル2:ゆったり立てる程度です

全員は座れないものの、立っている人数が座っている人数よりは少ない程度です。割とゆったりとしていて、途中の駅で座れるチャンスがある状態です。車内を見渡せる程度の混雑度合いです。

以下の写真を2枚見比べていただきたいですが、立っている乗客がいくらかいる程度です。

山手線車内レベル2
山手線車内レベル2

レベル3:少し混み合っています

つり革の多くが埋まって、立っている乗客が座席の前をびっしりと覆っている程度です。車内を見渡すのが難しくなります。大きな駅で乗客が入れ替わる際に座れるチャンスがあるのは、この段階までだと思います。

以前は「新聞をたたんで読める程度です」という言い回しでしたが、さすがに時代に合わなくなったのでしょうか。

山手線車内レベル3

レベル4:肩が触れ合う程度です

車両内の移動、つまり、歩いての車内移動が難しくなるほど立っている乗客が多い状態です。ドア付近はかなり人が多いです。

この写真は、レベル3に近い程度のレベル4と感じます。

山手線車内レベル4

レベル5:かなり混み合っています

車内の中ほどまで乗客がびっしりと入り込んでいて、身動きがとりにくい状態です(この状態での撮影は難しく、写真は割愛しています)。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

列車混雑状況

今お話ししてきた「山手線トレインネット」の他に、JR東日本のウェブサイト上では、山手線を含む主な線区・一部の区間の列車混雑状況が公開されています。最近1か月間の平均的な混雑状況を平日、土曜・休日別、時間帯別に見ることができます。

JR東日本ウェブサイトより引用

車両ごとの混雑統計までを見ることはできず、30分ごとに区切られた時間帯での5レベルでの状況が分かる程度です。この情報の精度は、以前の山手線トレインネットには及びませんが、大体の傾向をつかむことができます。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

【参考】以前実装されていた「山手線混雑統計情報」について

山手線E231系車両

上記のリアルタイムで情報が提供される山手線トレインネットの機能と関連して、JR東日本アプリには、山手線の混雑統計情報が以前実装されていました。

どの区間・曜日・時間帯で各車両の混雑状況がどの程度であるという情報を知ることをできて、快適に利用する助けになりました。現在混雑が緩和されたこともあって、この情報の配信が停止されたものと推察します。

配信されていた当時は、当該情報をアプリ上で見ることができました。

例えば、平日の朝は、内回りは上野駅で一番空いていて、日暮里駅もしくは西日暮里駅までに席がすべて埋まり、池袋駅を過ぎるとかなり混雑すること、外回りでは新宿駅で乗客が多く降りて車内が空くことが、この統計から推察されます。

列車がすし詰めだったことも、今は昔ということでしょうか。

まとめ

山手線内回り東京駅にて

筆者の体験は決して十分ではありませんが、同じ区間を一定期間利用してみた限り、情報の精度はかなり高いといえます。レベル5の段階まで混み合うことも結構多いものの、レベル1の段階になるまで列車が空いていることもままあります。

列車の運行がだんご状態になった場合、混んだ列車の1本後の列車が空いていることがよくあります。その状況も、このアプリでわかります。

通勤ラッシュの度合いがここ最近緩和されてきた感覚があり、必要性はそれほどではなくなりました。しかし、混雑する区間や混雑しがちな車両の傾向を知るには、貴重なツールです。

この情報は、列車のIT化の賜物であると思います。この情報を利用して、より空いた列車や快適な車両を探していただきたいと思います。

参考資料 References

● 列車混雑状況(JR東日本ウェブサイト)2023.01閲覧

列車混雑状況JR東日本:東日本旅客鉄道株式会社

改訂履歴 Revision History

2017年02月27日:初稿

2018年01月08日:初稿 再構成

2023年01月05日:初稿 再構成・加筆

2023年04月06日:初稿 修正

コメント

タイトルとURLをコピーしました