事前に買うのに苦労した「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」の利用を始める日が、いよいよやってきました!
この記事では、2018年9月の連休に「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」を利用して、実際に東海道新幹線と東海地方にあるローカル線を乗車した体験をレポートしていきます。
「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」を事前に購入した体験や、東海道新幹線乗車のための条件等、細かいことについては、以下のリンクからお読みいただきたいと思います。
東海道新幹線:東京駅-米原駅

旅のはじめに、東海道新幹線の東京駅から米原駅までの区間を、自由席に乗車して移動しました。そのための乗車券と特急券を事前に購入しておいたので、当日はゆるりと移動できました。
乗車したのは、「ひかり」501号新大阪行き。朝6時には、東京駅の新幹線ホームにいました。

17番線ホームに止まっているひかり501号。車内には、すでに乗車できる状態になっていました。発車案内表示には、ずらっとひかり号が並んでいました。

1号車の行先表示。「ひかり」501号新大阪行きの1号車は、自由席です。

ここで特筆するのは、新幹線に乗車するために必要なきっぷの枚数です。
乗車券として、「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」の本体と新幹線乗車用の券片、東京駅から熱海駅までの普通乗車券の3枚を用意しました。自由席特急券は、東京駅から熱海駅、熱海駅から米原駅までの分割した区間のもの2枚。都合、5枚のきっぷを併用した形です。
東京駅で改札口に入るとき、これら5枚のきっぷを有人改札に提示しましたが、乗り鉄きっぷ本体の入鋏をしてくれなかったです。この段階では、熱海駅までの乗車券と特急券の2枚を出して、自動改札から入ればよかったようです。
定刻に列車が出発してから停車したのが、品川駅、新横浜駅、小田原駅、豊橋駅、および名古屋駅から先の各駅。静岡県内の駅はノンストップで、こだま号に乗車するよりもスピードが速かったです。

米原駅で改札口を出るときに、乗り鉄きっぷ本体にようやく入鋏のスタンパーが入りました。そこには、赤鉛筆で「代」の文字が。
この「代」は、本来熱海駅で入鋏すべききっぷを、他の駅で「代行」して入鋏したという意味です。他の鉄道会社ではこのへん厳格ではないだけに、JR東海のすることは細かいです、汗。

新幹線用の券片の1回目には、「熱海代」の赤文字が。この辺の細かな処理をいい加減にせず、はしょらないのが、良くも悪くもJR東海らしい対応だと思います。
近江鉄道:米原駅-貴生川駅
滋賀県内を走るローカル鉄道、近江鉄道。「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」で乗車できます。
米原駅から貴生川駅までは、乗るだけでも約2時間弱かかりました。

米原駅東口の階段を下りていくと、近江鉄道の入口がひっそりとありました。

米原駅の駅名標は、いたって地味なものです。

この列車は貴生川駅まで直通せず、途中の八日市駅で乗り換えました。若葉色の車体のラッピングがとてもキレイでした。

日野駅でのたたずまい。近江鉄道自体が歴史ある鉄道です。駅舎が木造の古いものが多く、なかなか絵になります。
【番外編】信楽高原鐡道:貴生川駅-信楽駅
信楽高原鉄道線は、「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」のフリー乗車区間外です。別途、運賃を支払う必要があります。

せっかく貴生川駅までやってきたので、信楽高原鐡道に乗車して、信楽駅まで往復してみました。
信楽高原鐡道線のホームは、JR草津線の駅構内の一角にあって、JRの改札口から入ります。

列車といっても単行の車両でしたが、車内はクロスシートの座席で、座り心地が良かったです。乗車したのが連休中だったので、多くの人が乗車していました。
途中、新名神高速道路の信楽インターの脇を通過する際、列車事故があったことを示す祈念碑を見かけました。

終点信楽駅の構内にはたぬきの置物がたくさんあって、駅名標との相性が非常に良かったです。

貴生川駅から乗車した場合の運賃は本来、信楽駅の改札口を出る時に現金で支払います。今回、その代わりに信楽焼の記念きっぷ「いぬ年親子きっぷ」を購入して、片道分を充当することにしました。
官製はがきよりも、ひとまわり大きいサイズの、瀬戸物のきっぷです。立派でかわいいデザインでした。
貴生川駅から桑名駅までの移動:JR西日本区間を含む
滋賀県の貴生川駅からJR東海エリア内に戻るのに、どのように戻ろうか頭をひねりました。
貴生川駅からは、一筆書きでは関西本線の柘植駅に出てから、亀山駅まで向かうのが一番早いです。この区間だけは、JR西日本の区間です。西日本ランドを通過するために、別途運賃を支払いました。

貴生川駅から柘植駅までは、JR草津線で移動。

柘植駅から亀山駅までは非電化区間です。2両編成の気動車で、のんびりと移動しました。意外なことにも、奈良方面から関西線を乗り通す人が多いように見受けました。
養老鉄道:桑名駅-大垣駅
養老鉄道は、三重県の桑名駅と岐阜県の大垣駅・揖斐駅を結ぶ路線で、かつては近鉄養老線でした。
現在でも、養老鉄道は近鉄グループの会社です。そんなわけで、「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」乗り放題対象の鉄道会社としては、異彩を放つ路線です。

桑名駅は、JR関西本線、近鉄線と養老線が乗換改札なく、構内でつながった駅です。JR線からいったん近鉄線のホームを通って、養老線の電車が発着する4番線ホームへ。

養老線の電車は、車体がえんじ色で、ラッピングなど一切ない地味な車両です。桑名駅から大垣駅までひたすら揺られながら、1時間強の時間がかかりました。特筆するものがない、地味な道中でした。
養老線終点の大垣駅からは、JR東海道線で名古屋駅まで向かい、名古屋駅チカのホテルに投宿。
2日目は名古屋駅からJR中央本線を東進
2日目は、中央本線を全線踏破する形で東京まで戻りました。まずは、中央本線の中津川駅行き快速電車に乗車。

朝10時過ぎの中央線のホームは、静かで平和でした。

折り返しで止まっていた中津川行きの電車。

発車までの間に、駅のホームでいただいたきしめんが、おいしかったです。
明知鉄道:恵那駅-明知駅
2日目のハイライトは、明知鉄道線の乗り鉄でした。
明知鉄道沿線には、岩村や日本大正村などの観光資源が多く、町おこしに成功した地域のように思えます。
玄関口となる恵那駅に停車する特急電車の本数が少なく、名古屋駅もしくは中津川駅から快速電車で向かうことが多いと思います。

恵那駅では、JRの改札口を一旦出てから明知鉄道の駅に向かいます。実はJR線と明知鉄道線が構内で隣接していて、構内の乗換口がひっそりとあります。

この日乗車したのは、週末限定運行の急行大正ロマン号。レストラン列車で、この日は一般車両1両を含めて4両編成の立派な列車でした。狭いホームに4両分のツアー客が入ったもので、大変な混雑でした。

ローカル線に乗ろうという趣旨のY旅行のツアー客が、一般車両にも大勢乗ってきて、途中の極楽駅で大量に降りていきました。
「極楽」ゆきというのがオチでしたが、その先の終点、明知駅までの車内のほうが至って平和だったのは皮肉でしょうか。

終点の明智駅にて。明智光秀にもゆかりがある土地だそうです。
乗り鉄きっぷの旅のしめは、特急しなの号に乗車

恵那駅から東京までの帰りは、東海道新幹線ではなく、中央本線をひたすら東京まで上がってきました。中津川駅からは、特急「しなの」号に乗車しました。

乗車したのは、特急「しなの」17号長野行き。JR東海と東日本の境界駅の塩尻駅まで乗車。

乗車券部分は乗り鉄きっぷが有効で、特急券だけ別に購入して乗車。
塩尻駅より先、松本駅や長野駅まで乗り越す場合は、通しの特急券ではなく、塩尻駅で分割した特急券が別に必要です(例:塩尻-松本間の特急券)。

定刻に、特急「しなの」号が到着。

側面の行先表示は、長野行きです。何気に経年劣化が進んだ車両です。

中津川駅から1時間強の移動で、塩尻駅まで到着。オレンジ色と緑色が同居する駅名標は特徴的です。この後、特急「スーパーあずさ」号に乗車して、新宿駅にて2日間の旅を終えました。
参考資料 References
● JR東海ウェブサイト「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」

改訂履歴 Revision History
2018年10月19日:初稿
2022年6月14日:初稿 再構成
2022年6月22日:初稿 修正
2022年10月07日:初稿 修正
2023年4月01日:初稿 修正
コメント