2019年の元日未明、東京・新宿駅から伊東線伊東駅(静岡県伊東市)を結ぶ臨時列車「伊東初日の出」号に乗車し、初日の出を車中から拝みました。この記事では、その乗車体験を残しました。
快速「伊東初日の出」号は、485系電車を改造したお座敷列車の「宴」編成を使用していました。全席グリーン席扱いでしたが、通常団体専用列車の運用をしているこの編成に一般の列車として乗車できるのは、レアな体験でした。
海の見える駅として知られる、東海道線根府川駅(神奈川県小田原市)にて、車中から初日の出を拝むことができました。
本サイトで初日の出列車を扱うのは、今回で4回目です。最近多忙なことから投稿ペースが落ちてしまっているのが残念ですが、今年もなるべく多くの記事を投稿していきたいと思っています。
現在、快速「伊東初日の出号」は運行されていません。お座敷列車「宴」も現在廃車になりました。現在参考にならない情報ですが、過去の記録として残した記事であることをご了承ください。
「伊東初日の出」号に乗車するためのきっぷとその予約について

「伊東初日の出」号は、東京・新宿駅から品川駅を経由して伊東線伊東駅まで入る、片道だけの初日の出専用列車です。
9826M/9527M:新宿駅 5:00分 →(山手貨物線、東海道、伊東線経由)→ 伊東駅 7:59分
※ 途中の東海道線根府川駅に、6:34分から7:14分まで約40分間停車して、車内から初日の出を拝むことができる(日の出の時刻は6:52分頃)。

この列車はお座敷列車の「宴」編成を使用しているため、全車グリーン車の指定席です。列車種別が快速列車なので、乗車券の他に必要な料金券は、「普通列車用グリーン券」です。
指定席なので、例によって予約が必要です。臨時列車自体が人気があるため、予約がしずらいです。例によって、この列車は「えきねっと」で予約が可能でした。
この列車の定員がわずか152人なので、他の列車よりははるかに予約が難しかったと思います。
筆者はラッキーなことに事前受付が成立して、この列車に乗車できました。しかし、事前受付では座席番号が指定できないので、座席位置はおまかせになります。
実際に今朝走ったこの列車の予約は満席で、座席の位置をリクエストするのは難しかったです。AB席の後ろは通路で落ち着かないので、できれば進行方向左側=海側のBC席を押さえたいものです。
「伊東初日の出」号に新宿駅から乗車!
元日の未明には山手線などの路線が終夜運転を行っているので、4:30分くらいには新宿駅に着いていたいところです。

7番線の発車案内には、「快速伊東初日の出」号がしっかりと表示されていました。
この新宿駅の7番線は、特に元日の未明は華やかな場所でした。千葉方面の他の初日の出列車が何本も発車しました。また、日中の臨時特急列車も、このホームから発車します。

ホーム上の発車案内も、当然のことながら「快速伊東初日の出」号です。

定員152人の列車にしては乗客が結構ホーム上に待っていて、混雑感がありました。筆者を含め大半の乗客が鉄道ファンなので、乗客のほぼ全員が写真撮影に興じている状況でした。

定刻の6分前、4:54分になって、新宿駅の7番線ホームに「宴」編成が入線してきました。6両編成であることはアナウンスされましたが、乗車位置の案内が全くなかったです。ホームのどの位置で待ったらいいのか全く見当がつかず、不親切に思いました。

お座敷列車の華やかなイメージとは裏腹に、車両の外観は意外に普通です。ただ、グリーン車の表示が高級さをアピールしています。
お座敷列車「宴」の車内へ|その後出発進行!

入線してからすぐにドアが開き、車内に入ることができました。
筆者が乗車したのは2号車でしたが、定員24人の車内は至ってゆったりした空間です。畳が新しく、コンディションが良く、座椅子もきれいです。車内に入るのに靴を脱ぐのが面倒ですが、スリッパが用意されています。
筆者が気になるところが、靴を脱ぐことによる車内の悪臭です。男性乗客が中心なこの列車では特ににおいが厳しめで、個人的には勘弁してくれというのが正直なところでした。
パーソナルスペースはグリーン車仕様で広く、快適です。

車内入口にある席番表。通路側がAB席で、通路側でないのがBC席だとわかります。この「伊東初日の出号」の場合、BC席が進行方向左側=海側になるため、この列車では上席です。

入口と反対側には、ミーティングルームという名の休憩スペースがあります。畳の席に座り疲れたら、しばらく休めるような空間です。

車内入口のドア付近の空間も、かなり余裕があります。

新宿駅を定刻の5:00分に発車してからすぐに山手貨物線に入り、品川駅には、通常常磐線特急が入線する9番線に到着。
根府川駅で初日を拝む

品川駅を発車してからは、東海道線を普通に走り、6:34分頃に根府川駅ホームの手前にある場所に停止。ホームのない場所に停車するので、初日の出は車内から観賞する形でした。この時間になると、空が白くなってきます。

そして、6:52分の日の出の時刻を迎えました。この日は幸いにも、日が昇る方向に雲が張り詰めていなくて、水平線から初日を拝むことができました。
そして、終点伊東駅まで乗車

根府川駅には、7:14分まで40分間ゆっくり停車。その後、列車の終点である伊東駅まで向かいました。
熱海駅には7:30分に到着。初日を拝むだけであれば、熱海駅で下車すれば十分であり、実際に多くの乗客が熱海駅で降りていきました。
伊東駅には定刻の7:59分に到着。ホームには多くの鉄道ファンでにぎわっていました。その後、車両は走ってきたルートを回送列車として折り返していきました。
初日の出列車自体が鉄道ファン御用達の列車になっており、一般の人たちにとっては利用しにくい印象を持ちました。この列車では家族連れをほとんど見かけず、鉄道ファンばかりが目立ちました。列車の企画上、この辺が課題でしょうか。
改訂履歴 Revision History
2019年01月01日:初稿
2023年01月26日:初稿 修正
2023年02月13日:初稿 修正
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