長崎県の島原半島を走る、島原鉄道線。かつては、現在の長崎県南島原市にあった加津佐駅まで路線が延びていましたが、現在は、その区間は廃止されています。
筆者も、2020年6月、島原鉄道線に乗車する機会がありました。
この記事では、現在運行されている、島原港駅から諫早駅まで43.2キロの区間に全線乗車した体験をお話しします。そして、島原鉄道で入手できる手売りきっぷを、写真でお楽しみいただきたいと思います。
島原港駅から諫早駅まで全線完乗!
筆者は、熊本市方面から長崎県島原市方面に向かいました。
熊本港から島原港まで熊本フェリーで渡り、島原市に入るのもアリです。正面に雲仙普賢岳を望み、有明海の心地よい風を浴びながら、気持ちよい船旅を楽しめます。
島原港駅ー島原駅間の区間列車【2020年当時運行】
島原鉄道の終点、熊本フェリーが接続する終点の島原港駅から、諫早駅ゆきの列車が運行されています。区間運行列車は基本的になく、全線通しで運行されています。
筆者はこの区間を2020年6月に乗車しましたが、現在とは異なり、一時的に変則的なダイヤでした。当時は列車が減便されていて、島原港から隣の島原船津駅までの区間運行だったり、区間運転列車の本来の終点の島原駅まで運休していたりしました。

終点の島原港駅、無人駅です。

以前の「島原外港駅」から改称されていることが、駅名標から分かります。

すでに廃止された、島原港駅以遠の区間の配線跡は撤去されずに、そのまま残されています。

諫早駅から走ってきた2両編成の列車が入線してきて、そのまま折り返しで島原船津駅行きの列車となりました。数人の乗客が降りてきましたが、乗車したのは筆者一人だけでした。

1区間だけ乗車して、島原船津駅で下車。以前は「南島原駅」だった駅であり、島原鉄道の車両基地がある駅です。駅舎の外装は改装されて、きれいです。

島原船津駅の駅名標。

駅舎外側にある郵便ポスト。レトロな感じが醸し出されています。

駅舎内の出札窓口。この駅には自動券売機が設置されていないので、硬券の乗車券が入手可能です。駅員さんは、駅構内の作業などで忙しくしている感じでした。
島原船津駅から島原駅までの約2kmの区間を移動するのに、列車を数十分間待つよりは、並行する国道を歩くか、路線バスに乗車したほうが、早く到着するかもしれません。
島原駅ー本諫早駅まで移動

島原市の中心のある島原駅の駅舎は、とても立派です。島原駅から、島原市のランドマークである島原城までは、徒歩で10分程度です。

島原駅の駅名標はとても大きいです。

諫早駅行きの列車が、1両で入線してきました。平日の日中の時間帯、高齢者の乗客が大変多かったです。

車両横の行先表示が、とてもシンプルです。
島原駅からは、進行方向右手に穏やかな有明海を眺めることができます。1時間余り景色を楽しみながら、本諫早駅まで移動しました。途中、有明海の締め切り堤防が見えます。
本諫早駅ー諫早駅間の区間列車

島原駅から諫早駅方向に乗車してきて、終点一つ手前の本諫早駅で下車。本諫早駅は、諫早市役所の最寄り駅です。この駅からは、長崎空港への直通バスも発着します。

本諫早駅の駅舎内にある。出札窓口。この駅には自動券売機があり、基本的に乗車券を窓口で買うことはありません。
島原鉄道線内で入手した手売りのきっぷ

島原船津駅で入手した硬券は、島原港行きの片道普通乗車券(常備式)と入場券です。
この駅には、硬券用のダッチングマシンがあり、他の駅にはない味があります。入場券の中央には黄色い帯があって、デザインが独特です。
本諫早駅で入手したのは、隣の「幸」駅行きの片道普通乗車券(駅名補充式)と入場券です。
駅名の語呂が良く、記念になるきっぷです。しかし、もったいないことに、記念乗車券類が発売されていません。窓口で依頼し、普通のきっぷを購入する必要があります。
駅名補充式の硬券(実質、補充片道乗車券)なので、報告部分が切り取られて、かなり小さなサイズで渡されます。紛失に注意。
補充券は、青地の車内補充券を駅で発売してもらったものです。駅名改称に対応した、新しいものでした。JR連絡の補充片道乗車券、本来は自動券売機で購入できますが、特別に作っていただきました。そして、黄色地の手書きの出札補充券です。用紙の坪量が多い、厚みのあるきっぷです。
補充券類の発売状況は、常に流動的です。最新の発売状況については、ご自身で確認してください。
改訂履歴 Revision History
2020年7月12日:初稿
2022年8月03日:初稿 再構成
2023年02月06日:初稿 修正
コメント