JR東日本が提供する、ミドル・シニア世代のための「大人の休日俱楽部」。年会費がかかるものの、JR東日本・北海道管内のきっぷを割引で買えたり、破格の「大人の休日俱楽部パス」を買えたりします。
筆者もついに天命を知る世代に入り、乗り鉄ファンとしてかねてからの夢と希望であった、JR東日本の「大人の休日俱楽部」ミドルにようやく入会を果たしました。モデルの吉永小百合とは年代・世代がまるで違いますが、筆者にとっては大人への仲間入りを果たすための儀式となりました。
この記事では、「大人の休日俱楽部」とは何かというお話を先にします。それから、筆者が実際に「大人の休日俱楽部」ミドルのクレジットカードを申し込み、入会審査を経て手元にクレジットカードが届くまでの体験を共有したいと思います。
「大人の休日俱楽部」の概要

「大人の休日俱楽部」は、50歳以上の中高年層を会員としてのターゲットとしています。年齢に応じて「ミドル」か「ジパング」のいずれかの種別に入会することになります。
主なメリット
大人の休日俱楽部に入会すると、以下の商品の割引を受けられたり、イベントに参加できたりするメリットがあります。
● 会員専用の破格なフリーきっぷの購入(本人のみ)
● JR東日本・北海道管内のきっぷ(運賃・料金)の割引
● JR東日本の旅行商品を割引価格で購入可能(同行者含む)
● 「趣味の会」の参加(有料・無料)
● イベントの招待(鉄道博物館など)
一番目を引くのが、閑散期を中心に購入できる「大人の休日倶楽部パス」のメリットです。普通車指定席については座席指定の回数制限があるものの、特急列車の自由席には乗り放題です。使い方によっては激安になるきっぷを購入できることに尽きると思います。
そして、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」がとてもたまりやすいのが、倶楽部の特長です。それに加え、大人の休日俱楽部パスや旅行商品を買うと「おときゅうポイント」が付いて、お金を使うほど優遇があります。
JR東日本・北海道の列車によく乗る人であれば、入会する価値は高いと思います。
入会対象者

● ミドル
満50歳の誕生日以降~(男性)満65歳の誕生日以前(女性)満60歳の誕生日以前
● ジパング(個人会員)
(男性)満65歳の誕生日以降(女性)満60歳の誕生日以降
● ジパング(夫婦会員)
夫婦のいずれかが満65歳の誕生日以降
いずれの種別でもクレジットカード(ビューカード)を申し込み、入会審査を通った時点で会員になります。ミドルの場合、クレジットカードなしのオプションがないため、クレジットカードの審査に通らない場合は会員サービスを利用できないことになります。
ジパング会員の対象年齢の場合、ミドル会員への申込は不可で、必ずジパング会員への申込になります。
ジパング会員の場合は、クレジットカードなしの「JR東日本ジパング倶楽部」に入会することができますが、会員サービスの内容が「大人の休日俱楽部ジパング」よりも限定的です。
会費
● ミドル
カード年会費524円/大人の休日俱楽部ミドル年会費2,100円
● ジパング(個人会員)
カード年会費524円/大人の休日俱楽部ジパング年会費3,840円
どの程度列車を利用すれば会費の元を取れるかは、別の機会に検討したいと思います。特に、ジパング会員であれば30%割引のため、簡単に年会費の元を取れそうです。
入会申込書を参照しつつオンラインで申込

大人の休日俱楽部に申し込む方法として、以下の2通りあります。
● 駅にある紙の申込書の記入を済ませてビューカードに郵送する方法
● 「大人の休日俱楽部」ウェブサイト上でオンライン申込する方法
申し込みから発行まで一番早いのが、ウェブサイト上でオンラインで申し込み、利用代金引落の金融機関もオンラインで手続できる金融機関を選択する方法です。その場合、申し込みからカードの受領までスムーズにいった場合で約1週間かかります。
金融機関の引落設定を郵送で行う場合や紙の申込書を郵送する方法では、(公式案内では)約2週間程度の時間がかかります。
筆者もミドルとジパングの紙の申込書を入手し、比較してみましたが、職業・収入情報の記入欄の違いに興味を持ちました。
下図が、ジパング会員の申込書の記入欄(抜粋)です。年金受給が前提の書式で、本人収入に年金受給額を含める形になっています。現役世代でない非稼働層が持てる希少なクレジットカードと言えます。

一方で、ミドル会員の申込書の記入欄を見ると、一般のクレジットカード同様、本人年収は稼働収入を記入する形で、基本的には働いていることが前提です。

大人の休日俱楽部ミドルカードを受領!
筆者はすでに、ビューカードの「ビューSuica」の会員です。今回、「大人の休日俱楽部」ミドルカードを申し込むのは、ビューカードとしては2枚目です。
1枚目のカードとして初めて申し込む場合、申し込みの意思確認の電話や会社への在籍確認電話に対応するため、審査完了まで時間がかかる傾向にあります。2枚目の場合は(あくまで筆者の場合は)それらのプロセスがないため、スムーズでした。
カードをネット上でオンラインで申し込んだ翌日には個人信用情報が照会されていて、その日がカードの入会日になっていたため、審査自体は自動で即可決になった模様です。カードが届く前に、ネット照会サービスの「View’s net」上でこのカードの情報が参照できました。
申し込みから4日目にカードを含む入会キットが発送されて、5日目には筆者の自宅に以下の「本人限定受取郵便物特定事項伝達型(特伝)の到着のお知らせ」が投函されていました。ビューカードの場合は2枚目のカードであっても簡易書留ではなく、この特伝で郵送されるようです。
このお知らせを受け取ってから郵便局に連絡し、改めてカードを配達してもらう必要があります。受け取る際に本人確認資料を提示する必要があります。本音、特伝の郵便物を受け取るのは結構面倒くさいです。
筆者の場合、代金引落の金融機関口座を申込時にオンラインで設定したため、最短日程でカードが届きました。

郵送されてきた入会キットの中には、クレジットカード本体の他に「大人の休日俱楽部ミドル会員証(代理購入証明書)」「ご利用ガイド」「JRE POINTご利用案内」が同封されていました。

クレジットカードの券面にはSuica機能が付いていて、チャージすることによって電車への乗車や電子マネーとして利用が可能です(設定すればオートチャージも利用可能)。
他の「ビューSuica」カードなどは券面の裏面に定期券情報を書き込む欄があり、カード自体をSuica定期券として利用できます。しかし、この「大人の休日俱楽部」カードの券面には定期券情報の書き込み領域がなく、定期券としての利用はできません(別のSuicaを利用し、代金を「大人の休日俱楽部」カードで決済する形)。

そして、初めての会報誌が届いた!
入会月の翌月末になって、大人の休日俱楽部の会報誌(月刊)が自宅に郵送されてきました。外装ビニールの緑色が、いかにもな色です。

会報誌本誌と旅行パンフレットの別冊との構成で、本誌には旅行の情報が掲載されています。さながら、日本自動車連盟(JAF)発行の月刊誌「JAF MATE」の電車版といった感じです。
掲載されている旅行商品は鉄道系のものが多く、食指をそそられます。しかし、想像以上に値が張る商品ばかりなので筆者はなかなか手を出せず、残念なところです。

ウェブ入会特典のJRE POINTも付与された
大人の休日俱楽部の入会から5か月経ち、ウェブサイトからの入会特典として抽選でもらえることになっているJRE POINT(ポイント)が、忘れた頃になって付与されました。
入会者の2分の1の人がもらえると謳っている2,000ポイントの入会ポイントと、これもやはり抽選で付与されるというクレカ利用の3,000ポイントの、合計5,000ポイントが追加されていました。

余談ながら、JRE POINTの使い道を少しだけお話しします。
JRE POINTを充当して、SuicaのSF残高としてチャージすることもできます。
ただし、普通列車用グリーン券(通常600ポイント、キャンペーン時は400ポイントの場合も)や特急列車のチケットレス特急券などに引き換えると、とてもおトクです。
乗車に当たっての必要ポイント数が通常料金よりも低く設定されているので、ポイントの価値の高さを実感できるかと思います。普段JR東日本の電車に乗る人にとっては、とても便利かと思います。
価値の高いポイントなので、思い切って対象者全員にプレゼントすればいいのに、と思ったりするのです。ポイント利用については、筆者の別の記事(↓)をお読みください。
参考資料 References
● 「大人の休日俱楽部」ウェブサイト(JR東日本)

改訂履歴 Revision History
2021年8月04日:初稿
2022年1月01日:初稿 加筆
2022年4月26日:初稿 再構成
2022年5月11日:初稿 修正
2022年5月17日:初稿 修正
2022年5月26日:初稿 タイトル修正
2022年6月21日:初稿 修正
2023年02月14日:初稿 再構成
2023年4月08日:初稿 修正
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