「大人の休日俱楽部」会員用「えちごツーデーパス」のすごさ~破格な値段の考察~

E129系電車新潟駅にて 関東・甲信越

新潟県内の鉄道のほぼ全線に、週末2日間乗り放題の「えちごツーデーパス」。

とてもおトクなフリーきっぷですが、一般料金の他に「大人の休日俱楽部」会員用料金があることをご存じでしょうか。秋季と3月前半の時期と期間限定ですが、料金が1,690円と破格設定です。

例えば、新潟県下越地方の村上駅(新潟県村上市)から新潟駅を経て、上越地方の直江津駅(新潟県上越市)までは、距離が197.0kmあります。この区間を片道乗車した場合、所定運賃は4,360円になります。これだけでも、えちごツーデーパスの破格さが分かるかと思います。

さらにすごいことに、上越新幹線の新潟駅から越後湯沢駅までの区間も、このパスで乗車できます(特急券が別途必要)。こんな背景があり、「えちごツーデーパス」は、首都圏など他の地域から新潟県を訪問する場合だけではなく、新潟エリアに在住する地元の人にとっても非常に利用価値があります。

この記事では、「えちごツーデーパス」のおトクさ、特に「大人の休日俱楽部」会員用料金の破格さについて、実例をいくつか想定しつつ、みていきたいと思います。

ちょっとグレーですが、会員用えちごツーデーパスと会員用割引きっぷの併用で上越新幹線に通しで乗車するおトクなワザも考えられます。

1日間だけ有効な「えちごワンデーパス」は、えちごツーデーパスとはフリー乗車区間も料金も全く別の商品であることを留意してください。本記事では「えちごワンデーパス」については触れません。

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「えちごツーデーパス」のフリー乗車区間・料金

E129系電車新潟駅にて

「えちごツーデーパス」は、週末の金曜日から日曜日の中で連続する2日間有効なきっぷです。

新潟県内のJR東日本線全線と北越急行ほくほく線、えちごトキめき鉄道線の全区間が2日間乗り放題です。新潟県が非常に広大な地域なので、県内を安価に移動することができて、非常に使い勝手のよいきっぷです。

より広域なエリアに乗り放題のきっぷ「週末パス」の新潟県内限定版ともいえます。

JR東日本の普通列車や特急列車だけではなく、「のってたのしい列車」の「海里」号の新潟県内区間や「越乃Shu*kura」号の全区間にも乗車できます(別に特急券・指定席券が必要)。さらに、北越急行線の「ゆめぞら」や、えちごトキめき鉄道線の「観光急行」にも乗車できます。

フリー乗車区間

JR東日本ウェブサイトより引用

「えちごツーデーパス」の特長は、在来線だけでなく、上越新幹線の新潟駅(新潟市中央区)から越後湯沢駅(新潟県湯沢町)までの区間にも乗車できることです(新幹線特急券が別途必要)。この区間の所定運賃だけで2,310円するので、乗車券として破格で利用できます(営業キロ134.7km)。

新潟県への訪問者と新潟エリアの在住者とでは、全く別の使い方になりますが、両者にとって非常に有用なきっぷです。

パスの発売箇所

どの駅でも買えるわけではなく、フリー乗車区間内である新潟県内のJR東日本駅窓口でのみ購入できます。そして、えちごトキめき鉄道線内の一部の駅窓口でも購入可能です。使用開始当日に購入可能です。

フリー乗車区間外から訪問する場合、越後湯沢駅などフリー乗車区間の境界に近い駅でいったん降りてからパスを買う必要があります。

一般用(大人用・小児用)の料金

通年設定があります。対象旅客に制限は特になく、だれでも買うことができます。最繁忙期のGW、夏休み、年末年始にも料金設定があり、利用できるのがすごいところです。

大人用と小児用の料金は、下表のとおりです。

● 大人用:2,740円

● 小児用:1,370円

一般用のきっぷには、本券の他にご案内の券片が付いています。

(本券)

えちごツーデーパス一般用本券

(ご案内)

えちごツーデーパス一般用ご案内

ご案内の券片には、新幹線や特急列車等を利用する際は、別に特急券を買ってくださいと書かれています。

「大人の休日俱楽部」会員用の料金

「大人の休日俱楽部」会員本人には、このパスが破格の安価にて提供されます。ただし、期間限定で、いつでも買えるわけではありません

会員用パスの発売期間は、各年度中に発売時期が近くなったら告知されます。なお、2022年度は、9月中旬から11月中旬までの週末、および2023年3月中の週末に設定がありました。会員専用の料金なので、小児用はありません。非会員の同伴者は、一般用料金のパスを購入します。

● 会員用:1,690円

大人の休日俱楽部会員用のきっぷにも、本券の他にご案内の券片が付いています。しかし、ご案内に記載されている内容には会員用独特の追加事項があり、一般用よりも分量が多いです。

(本券)

えちごツーデーパス会員用本券

(ご案内)

えちごツーデーパス会員用ご案内
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「大人の休日俱楽部」会員用パスの特長

新潟駅在来線コンコース

一般用のパスと会員用パスの最たる違いは、新幹線や特急列車に乗車する場合の特急券の扱いです。

えちごツーデーパス会員用と組み合わせて使う特急券については、乗車する距離に制限なく、大人の休日俱楽部割引を併用できます。これは、大盤振る舞いともいえる特長で、筆者が知った時にはとても驚きました(最繁忙期は除く)。

というのは、無割引の乗車券や「週末パス」「大人の休日俱楽部パス」と組み合わせて使用する特急券には、大人の休日俱楽部割引を重複適用できないからです。

この特長をフルに活かすと、新潟県の地元の人が日帰りや1泊で東京に出かける場合、えちごツーデーパスと大人の休日俱楽部割引きっぷ(乗車券・特急券)を併用して、所定の運賃料金よりもかなり割安に列車に乗車できることが考えられます。

えちごツーデーパスを併用して東京まで上越新幹線に乗車する値段のシミュレーションについては、後ほど行いたいと思います。

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こんな列車にも乗車できるぞ~訪問者向け~

えちごツーデーパスを乗車券として利用すると、JR東日本の普通列車以外にも、さまざまな路線を走る特急列車や観光列車にも乗車できます。

新潟県外から入る場合、新潟県内フリー乗車区間の境界駅まで普通のきっぷで乗車し、その境界駅で「えちごツーデーパス」を購入してから周遊する形になります。もちろん、エリア内の任意の駅で降りてからパスを買って使い始めてもオッケーです。

特急「しらゆき」号

特急しらゆき号

「しらゆき」号は、新潟駅から長岡駅(新潟県長岡市)、直江津を経由し、えちごトキめき鉄道線新井駅(新潟県妙高市)まで結ぶ特急列車です。

特急券を別に購入して乗車します。えちごトキめき鉄道線内の高田駅(新潟県上越市)、上越妙高駅、新井駅まで乗車する場合でも、パスのフリー乗車区間に含まれます。

のってたのしい列車「越乃Shu*kura」号

越乃しゅくら号

上越妙高駅から十日町駅(新潟県十日町市)/越後湯沢駅/新潟駅のいずれかの駅を結ぶ観光列車です。

3号車に乗車するには、パスの他に指定席券が別に必要です。

なお、食事付き旅行商品を購入した場合には、1号車に乗車するための乗車券も料金に含まれています。そのため、このパスを購入する必要はありません。

「越乃Shu*kura」号に関しては、以下の記事(↓)も参照してください。

● 1号車(旅行商品)

● 3号車(普通車指定席)

えちごトキめき鉄道線「観光急行」

えちごトキめき鉄道観光急行

週末を中心に、国鉄時代に走っていた455系電車を使用してえちごトキめき鉄道線内を走る観光列車です。かつての信越本線、北陸本線時代が想起され、昭和ロマンを感じられる列車です。

観光急行列車に「えちごツーデーパス」を利用して乗車する場合、急行券500円を別に購入する必要があります。

同社で発売する「ホリデーツアーパス」の値段が大人3,000円と高価であることを考えると、大人の休日俱楽部会員用のえちごツーデーパスと急行券を併用したほうが実は安くつきます

えちごツーデーパスを、えちごトキめき鉄道線乗車のためのパスとして利用することも、実は可能なわけです。

えちごトキめき鉄道「観光急行」自由席に乗車した体験を、以下の記事(↓)に残しました。興味がある方は、ご一読を。

北越急行線「ゆめぞら」

北越急行線ゆめぞら車両

北越急行線ほくほく線は、新潟県上越地方の六日町駅(新潟県南魚沼市)と犀潟駅(新潟県上越市)を結ぶ第三セクターの路線です。

その線内を「ゆめぞら」という車両を使用して走る列車があります。「ゆめぞら」車両は、長いトンネルを抜けるまでの間の車内の演出が美しいです。

えちごツーデーパスだけで乗車できます。

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上越新幹線で東京へ~新潟エリア在住者向け~

上越新幹線E7系

「えちごツーデーパス」は、県外観光客のためのきっぷと一見思われますが、実は新潟エリアに在住する地元の人々にとってもメリットの大きいきっぷです。

上越新幹線の新潟駅から越後湯沢駅までの区間がフリー乗車区間に含まれるのが大きな特長で、越後湯沢駅以遠の乗車券と特急券を併用すると、東京駅方面にお得に移動することができます(特急券は全区間分必要)。

えちごツーデーパスと大人の休日俱楽部割引きっぷ併用イメージ
特急券を区間分割せず通しで行ける場合のイメージ

この特長は、廉価な大人の休日俱楽部会員用パスにて特に顕著に現れます。ここでは、えちごツーデーパスを併用する場合と、併用しないで通しで大人の休日俱楽部割引を適用する場合をシミュレーションします。最遠駅の新潟駅にて計算を行います。

【お断り】全区間通しの新幹線特急券(割引)を使用できるか、境界駅の越後湯沢駅で分割する必要があるか、明確なルールが存在しません。以下にシミュレーションを出してみましたが、あくまでも理論上の結果です。実際の運用については、きっぷの購入時にご自身で確認をお願いします。

ミドル会員

通常期の普通車指定席

区間乗車券特急券合計額備考
【えちごツーデーパス併用】
新潟ー越後湯沢1,690******
越後湯沢ー東京(山手線内)6,4609,56017,7105%割引
【通常の会員割引】
新潟ー東京(都区内)10,8609,56020,4205%割引
2022年11月現行の運賃料金

ジパング会員

通常期の普通車指定席

区間乗車券特急券合計額備考
【えちごツーデーパス併用】
新潟ー越後湯沢1,690******
越後湯沢ー東京(山手線内)4,7607,04013,49030%割引
【通常の会員割引】
新潟ー東京(都区内)8,0007,04015,04030%割引
2022年11月現行の運賃料金

いずれの場合も、えちごツーデーパスを併用したほうが、通しできっぷを購入するより安くつくことが分かります。筆者が新潟駅のみどりの窓口でパスを購入した時、駅員さんに「東京へ行きますか?」と聞かれて一瞬唖然としましたが、こういうことかと思えば納得です。

まとめ

在来線列車新潟駅にて

書いた内容に詰めが甘い部分もありますが、新潟県を訪れる人々にとっても、新潟エリアに在住する人々にもメリットが大きい「えちごツーデーパス」。

期間限定で一般用よりも廉価な「大人の休日俱楽部」会員用料金が利用できて、大変破格です。特急券には乗車距離関係なく、大人の休日俱楽部割引を適用できるのが、さらなる魅力です。

JR東日本線に乗り放題であることはもちろん、えちごトキめき鉄道線の2日乗車券としても利用可能です(急行券は別に必要)。

大いに活用することが可能なコスパが高いきっぷに違いありません。

参考資料 References

● 「えちごツーデーパス」詳細情報(JR東日本ウェブサイト)

おトクなきっぷ:JR東日本
JR東日本の特別企画乗車券「おトクなきっぷ」をご紹介します。フリーエリアが乗り放題になるきっぷや往復割引、回数券、フリーパスなど条件を指定して検索できます。

改訂履歴 Revision History

2022年11月22日:初稿

2023年4月07日:初稿 修正

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